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福田 和代『ディープフェイク』

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ディープフェイク作者:福田 和代PHP研究所Amazon生徒間の暴力問題を身を挺して防ぎ週刊誌で取り上げられたことをキッカケに、熱血教師の「鉄腕先生」としてテレビにも出演する公立中学の教師・湯川が教え子とホテルで密会していたという記事が週刊誌に掲載さ…

黒川 博行『熔果』

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熔果作者:黒川 博行新潮社Amazon堀内・伊達シリーズ。 競売物件に居座る占有案件という伊達の本業からあれよあれよという間に5億の金塊密輸詐欺事件にシフトするいつもながらのテンポ感で始まった今回の“シノギ”は作中でそう表現されているように「モグラた…

辻村 深月『闇祓』

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闇祓作者:辻村 深月KADOKAWAAmazon帯に「初の本格ホラーミステリ長編」とありまして、第一章の「転校生」を読み終えたところでは確かに「ホラー」でした。 でも第二章「隣人」第三章「同僚」第四章「班長」と読み進めるとどんどんホラー要素がなくなっていき…

岩井 圭也『この夜が明ければ』

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この夜が明ければ作者:岩井 圭也双葉社Amazonはじめましての作家さんです。北海道の辺鄙な町で行われる期間バイトに集まった七人の男女。住み込みとして生活を共にしながらカラフトマスの下処理に励む日々だが、リーダー格の男が死体となって発見される。仲…

雫井 脩介『霧をはらう』

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霧をはらう作者:雫井 脩介幻冬舎Amazon とある病院の小児病棟の一室で、入院している患者の容体が一斉に急変し、その後二人の子供が死亡してしまう。原因は点滴に混入されたインスリンで、混入させた犯人として同室に次女が入院している母親が逮捕される。母…

青柳 碧人『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。』

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むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。作者:青柳 碧人双葉社Amazon今回は「竹取探偵物語」「七回目のおむすびころりん」「わらしべ多重殺人」「真相・猿蟹合戦」「猿六とぶんぶく交換犯罪」の5編。 前作はとても面白く読んだ記憶があります…

誉田 哲也『フェイクフィクション』

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フェイクフィクション作者:誉田 哲也集英社Amazon面白かったー!。けっこう厚みがある作品なんだけど文字通り「あっという間」に読んでしまった。というか、夢中になって読んでたもんで電車乗り過ごしました(今年1回目)(年に数回ある)。東京の五日市で首…

中山 七里『嗤う淑女二人』

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嗤う淑女 二人作者:中山 七里実業之日本社Amazon帯に「シリーズ累計12万部突破」とあって、一連の“淑女もの”がシリーズ扱いになっていることを知りました。 嗤う淑女→ふたたび嗤う淑女 ときてこの作品のタイトルを知って三部作なのかと、なんとなくそう思っ…

浅倉 秋成『六人の嘘つきな大学生』

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六人の嘘つきな大学生作者:浅倉 秋成KADOKAWAAmazon SNSのサービス提供からスタートした新興企業の就職活動において最終選抜まで残った6人の大学生。最終試験はグループディスカッションで、内容によっては全員に内定を出すかもしれないので最高のチームを作…

石田 衣良『炎上フェニックス』

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炎上フェニックス 池袋ウエストゲートパークXVII作者:石田 衣良文藝春秋Amazon高校の先輩が結婚を考えている相手がパパ活サイトに登録してて(先輩ともそのサイトを通じて出会った)、トラブルに巻き込まれたってんでマコトに相談が持ち込まれてキングを頼る…

柚月 裕子『ミカエルの鼓動』

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ミカエルの鼓動作者:柚月 裕子文藝春秋Amazon 帯に“手術支援ロボット「ミカエル」を推進する医師・西條とドイツ帰りの天才医師・真木が難病の少年の治療を巡って対立。そんな中、西條を慕っていた若手医師が自らの命を絶ち、情報を手に入れたジャーナリスト…

斜線堂 有紀『廃遊園地の殺人』

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廃遊園地の殺人作者:斜線堂 有紀実業之日本社Amazonこれ、物語を構築するスタート地点はどこにあったのだろう?。 最初のアイディアはなんだったのか、物語の取っ掛かりはどこだったのかがさっぱりわからん。 それはつまり「何」を書きたかったのか、がわか…

貫井 徳郎『邯鄲の島遥かなり 下』

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邯鄲の島遥かなり【下巻】作者:貫井 徳郎新潮社Amazon 戦争がはじまり島からも多くの人間が出征し、死に、そのなかにはもちろんイチマツの子孫もいて、一橋の二代目が造った造船所を狙ってのことか爆撃を受け島は焼け野原になってしまったところで中巻が終わ…

貫井 徳郎『邯鄲の島遥かなり 中』

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邯鄲の島遥かなり【中巻】作者:貫井 徳郎新潮社Amazon 帯に「初めての普通選挙、島の英雄の死。血族の営みの影で、時代は動いていた。栄えつつある島に、容赦なく戦争が近づく。」と書かれているのですが、まんまその通りの物語でありました。章タイトルが「…

貫井 徳郎『邯鄲の島遥かなり 上』

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邯鄲の島遥かなり【上巻】作者:貫井 徳郎新潮社Amazon明治維新の直後、神生島に住民にとって特別な一族である一ノ屋の「イチマツ」が帰ってきた。住民たちが「くが」と呼ぶ本土から戻ってきたイチマツは神か仏かと思うほどの美貌で、島中の女たちは次々とイ…

白井 智之『死体の汁を啜れ』

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死体の汁を啜れ作者:白井 智之実業之日本社Amazon牟黒町という小さな港町を舞台にした連作短編集なのですが、人口七万五千人の町で去年の殺人件数は47件で発生の比率としては南アフリカのケープタウンと同じくらいって、この設定だけでもう笑うしかないw。…

麻耶 雄嵩『メルカトル悪人狩り』

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メルカトル悪人狩り (講談社ノベルス)作者:麻耶 雄嵩講談社Amazon10年ぶりのシリーズ最新作だそうですが(まやゆに対しては「10年ぶり」は特に驚くに値しない年月です)メルカトルと美袋君ってこんな感じでしたっけ・・・? もっと「うっはw」(←察してw)…

三羽 省吾『共犯者』

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共犯者作者:三羽 省吾KADOKAWAAmazon 岐阜県の山中で激しく損壊された遺体が発見される。大手週刊誌をとある理由で辞め現在はマニア向け週刊誌で記者をしている宮地はその事件に「匂い」を感じ取材を開始する。取材の途中で離れて暮らす弟を訪ねた宮地は弟の…

『教場X 刑事指導官 風間公親』

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教場X 刑事指導官・風間公親作者:長岡 弘樹小学館Amazonいやこの表紙絵・・・・・・。もともとそんなイメージ皆無なのにもはや映像化された風間公親でしか読めないのでこの表紙絵になるのもむべなるかなといったところではありますが、それはさておき(さて…

佐藤 究『テスカトリポカ』

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テスカトリポカ作者:佐藤 究KADOKAWAAmazon おーもーしーろーかったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!。兄弟で麻薬カルテルを運営していたメキシコ人のバロミロは、敵対組織に兄弟や妻子を殺されジャカルタまで逃げ延び日本人の男と出会…

東野 圭吾『透明な螺旋』

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透明な螺旋作者:東野 圭吾文藝春秋Amazon ガリレオシリーズです。海で射殺された痕がある男性の遺体が発見されて、捜索願が出ている人物の可能性が高いことが判り届けを出した同居人女性を訪ねると行方が分からなくなっていた。 という始まりで、逃亡してい…

道尾 秀介『雷神』

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雷神作者:道尾 秀介新潮社Amazon所謂アバンにあたるパートで不幸な交通事故が描かれて、それから15年経った現在が舞台です。主人公は15年前のあることを理由に脅迫を受け、脅迫者から逃げるべくかつて暮らした故郷へ向かうことになるのですが、そこではさら…

相沢 紗呼『教室に並んだ背表紙』

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教室に並んだ背表紙作者:相沢 沙呼集英社Amazon 学校という閉じた空間で居場所(って言い方好きじゃないんだけど、当時を思い返すとまさに「居(ることを許される・認められる)場所」としか言いようがないな、と思う)を探して図書館に行きついた少女たちが…

月村 了衛『機龍警察 白骨街道』

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機龍警察 白骨街道 (ハヤカワ・ミステリワールド)作者:月村 了衛早川書房Amazon何年ぶり!?何年ぶりの機龍警察の新作なのよお!!。 と書店で実物を手にしたときに心のなかで叫んでしまいました。 で、何度も表紙を開きたい欲望に駆られつつも新年一発目に…

小路 幸也『明日は結婚式』

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明日は結婚式作者:小路幸也祥伝社Amazon一日三食パンでもいいほどのパン好きの女性と、パン屋の息子だけどパン職人ではなくフリーのデザイナーの男性が結婚することになり、双方の家族それぞれの視点で結婚式の前日を描く物語です。まず本を手に取ると花婿と…

中山 七里『ヒポクラテスの悔恨』

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ヒポクラテスの悔恨作者:中山七里祥伝社Amazon ヒポクラテスシリーズです(シリーズ名を今回初めて知りました)。 作中で「コレクター事件」なるものについて語られるところがあって「ん?」となり確認したら私「ヒポクラテスの憂鬱」を読んでませんでした。…

綾崎 隼『死にたがりの君に贈る物語』

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死にたがりの君に贈る物語作者:綾崎 隼ポプラ社Amazon 大きな賞を満場一致で受賞しデビューした小説家「ミマサカリオリ」。熱狂的なファンを獲得し、作品は映像化やアニメ化もされ続編が待望されるなか突如SNSで家族から訃報が知らされる。直後に高校生が後…

古野 まほろ『叶うなら殺してほしい ハイイロノツバサ』

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叶うならば殺してほしい ハイイロノツバサ作者:古野 まほろ講談社Amazon読みにくい・・・とにかく読みにくい・・・。 癖ありまくりオブ癖ありまくりの文体・文章が読みにくいのは当たり前なんだけど(その読みにくさを読むために読んでる(←謎の日本語)ので…

白井 智之『ミステリー・オーバードーズ』

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ミステリー・オーバードーズ作者:白井 智之光文社Amazon 「食べること」をテーマにした短編集・・・ということでいいのだろうか。 みんなどれだけ行ってんの?と、むしろ異世界に行ってない人っているの?と聞きたくなるほどどこを見ても「異世界転生」だら…

辻村 深月『琥珀の夏』

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琥珀の夏作者:辻村 深月文藝春秋Amazonかつてカルト集団として世間の批判を浴びた施設の跡地から白骨化した少女の遺体が発見される。弁護士の法子の元へ遺体は行方不明の孫ではないかと相談が持ち込まれるが、その施設とは小学校時代の法子が夏を過ごした場…