中山 七里『嗤う淑女二人』

帯に「シリーズ累計12万部突破」とあって、一連の“淑女もの”がシリーズ扱いになっていることを知りました。
嗤う淑女→ふたたび嗤う淑女 ときてこの作品のタイトルを知って三部作なのかと、なんとなくそう思ってたけど、まだまだ続きそうだな。

で、同じく帯に「最恐悪女が最凶タッグ」とありまして、淑女シリーズであればひとりは蒲生美智留としてもう一人は誰だ?と思ったら「連続殺人鬼カエル男」の有働さゆりでした。
なので警察の事情聴取として御子柴や古手川も顔を見せるんだけど(麻生の話のなかで犬養も名前だけ登場します)、なんで有働さゆりと蒲生美智留がツルんでるねん、というか、これカエル男の「その後」として読んでいいのだろうか。
と、章タイトルは『被害者』の名前ではあるものの有働さゆり「目線」で進むので途中まではそう思いながら読み進めていたわけですが、有働さゆりと蒲生美智留の「出会い」が描かれ、蒲生美智留と有働小百合との「戦い」で終わるこの作品はやっぱり蒲生美智留の“淑女シリーズ”でした。