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葉真中 顕『ロング・アフタヌーン』

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ロング・アフタヌーン (単行本)作者:葉真中 顕中央公論新社Amazon初めましての作家さんです。女性編集者の元に、以前新人賞に応募してきた中年の女性から再び作品が送られてくるところから物語は始まり、作中作としてその送られてきた小説と編集者目線の物語…

北山 猛邦『月灯館殺人事件』

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月灯館殺人事件 (星海社FICTIONS)作者:北山 猛邦星海社Amazonトリックに対して「絢爛たる」という修飾語が相応しいかはひとまず置いておくとして、確かに「物理トリックの乱舞」であった。久々にこれほど面倒臭いトリックを読んだわw。この場合この「面倒臭…

貫井 徳郎『紙の梟 ハーシュソサエティ』

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紙の梟 ハーシュソサエティ (文春e-book)作者:貫井 徳郎文藝春秋Amazon 「人ひとり殺したら死刑」になるという、これもまた『特殊設定ミステリ』と言っていいのかな?と、そういう世界であるという設定下の作品集のつもりで読み進めたら、前半の4篇はすべて…

佐藤 究『爆発物処理班の遭遇したスピン』

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爆発物処理班の遭遇したスピン作者:佐藤 究講談社Amazon日本推理作家協会賞短編部門の候補作になった「くぎ」を含む7篇からなる短編集です。キャラクターがカッコイイとか、この台詞はカッコイイなどと思うことはあれど「この小説カッコいいなー!」と思った…

有栖川 有栖『捜査線上の夕映え』

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捜査線上の夕映え作者:有栖川 有栖文藝春秋Amazon帯に「圧倒的にエモーショナルな本格ミステリ」とありますが、確かに「感情的」であり「情緒的」だとは思うので「エモーショナルな本格ミステリ」で間違ってないけど、でもそれは“男性からみれば”かなーと。…

伊坂 幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』

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マイクロスパイ・アンサンブル作者:伊坂 幸太郎幻冬舎Amazon伊坂さんの作品は目に留まれば必ず買うのが習慣になってるんで、この作品も当たり前に購入し積んでたものを“伊坂さんの気分”になったので通勤鞄に入れたんだけど、いざ読み始めると作中に太字で書…

阿津川 辰海『入れ子細工の夜』

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入れ子細工の夜作者:阿津川 辰海光文社Amazon「透明人間は密室に潜む」に続く作品集・第二弾とのことですが、すきなもの×すきなものですきなように書いた(ことが伝わってきた)透明人間~と比べると、テンションというかパッションというか、そういうものが…

呉 勝浩『爆弾』

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爆弾作者:呉 勝浩講談社Amazon 酒店の店先で自動販売機を蹴り店主を殴ったという罪で逮捕された男は、その後の事情聴取で自分には霊感があり「十時ぴったりに秋葉原のほうで何かが起きる」と言い出し、実際その通りに「爆発」が起った。続いて東京ドームでも…

薬丸 岳『刑事弁護人』

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刑事弁護人作者:薬丸岳新潮社Amazon国選弁護人として初めて殺人事件の被告の弁護を担当することになったまだ若い弁護士が主人公で、事件自体は30代の女性が通っていたホストクラブのホストを殴殺したという単純なものなのですが、被告の女性が警察官なので警…

阿津川 辰海『透明人間は密室に潜む』

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透明人間は密室に潜む作者:阿津川 辰海光文社Amazonジャーロに掲載されていた中編4作からなるノンシリーズ作品集とのことですが、編集者と決めた方針のもと「のびのびと書けた」(あとがきより)ことが伝わってくる1冊でした。あとがきで各編について書かれ…

櫛木 理宇『氷の致死量』

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氷の致死量作者:櫛木 理宇早川書房Amazon性的嗜好は人それぞれであることは理解しているつもりですが、アニメやドラマの登場人物といった架空のキャラクターにしか愛情を抱けない「フィクトセクシュアル」なる・・・この言葉を使うことが間違いだったら申し…

坂上 泉『渚の螢火』

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渚の螢火作者:坂上 泉双葉社Amazon1972年、本土復帰を間近に控えた沖縄で、100万ドルの強奪事件が発生する。明るみに出れば日本と米国の国家間問題に発展する重大事案を秘密裡に解決すべく捜査にあたるのは琉球警察に所属するわずか5人の捜査員。タイムリミ…

染井 為人『鎮魂』

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鎮魂作者:染井 為人双葉社Amazon世間に知られる悪名高い半グレ組織の中心メンバーが連続して殺害され、SNSを中心に大騒ぎとなる。対立組織の犯行や半グレに恨みを持つ者の犯行なのではないかと様々な憶測が広まるなか、それぞれ正業を持ち守るべき家族がいる…

宮西 真冬『彼女の背中を押したのは』

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彼女の背中を押したのは (角川書店単行本)作者:宮西 真冬KADOKAWAAmazon 2017年にメフィスト賞を受賞してデビューされたとのことですが、受賞作を読んでいないのでたぶん初めましての作家さんです。半年前に実家から離れ東京で結婚生活を始めた姉に妹がビル…

床品 美帆『431秒後の殺人 京都辻占探偵六角』

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431秒後の殺人: 京都辻占探偵六角 (ミステリ・フロンティア 112)作者:床品 美帆東京創元社Amazon第16回ミステリーズ!新人賞を受賞してデビューした作家さんで、初めましてになります。帯には「“辻占”で失せ物を探し当てる名探偵と助手が挑む 古都・京都の21…

浅倉 秋成『俺ではない炎上』

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俺ではない炎上作者:浅倉 秋成双葉社Amazonハウスメーカーで営業部長として働く男が見に覚えのないSNSの投稿によって殺人犯と特定される物語です。「SNS」が鍵となること、事件に巻き込まれたことで自分と向き合う羽目になること(自分の認識と他者の自分に…

永瀬 隼介『属国の銃弾』

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属国の銃弾作者:永瀬 隼介文藝春秋Amazon終戦直後と高度成長期の東京。二つの時間を行き来しながら戦争から戻った男たちによる「ある計画」を描く作品です。 「ある計画」を描く、とは書きましたが、実行も含め計画そのものが主題なのではなく、戦争という地…

方丈 貴恵『時空旅行者の砂時計』

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時空旅行者の砂時計作者:方丈 貴恵東京創元社Amazon以前からお名前は目にするものの特に理由があるわけじゃないんだけどなぜか今まで作品を手にすることがなかったんですが、そろそろ読まないと乗り遅れるぞと突如思いたち(なにに乗り遅れるのかはわからん…

月村 了衛『脱北航路』

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脱北航路作者:月村 了衛幻冬舎Amazon実際にあった事件、出来事、歴史を下敷きとする月村さんの作品群に連なる作品になりますが、今作は「北朝鮮による日本人拉致問題」。 北朝鮮で開かれる大規模な軍事演習のタイミングで一隻の潜水艦が拉致問題の顔である日…

五十嵐 貴久『コンクールシェフ!』

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コンクールシェフ!作者:五十嵐 貴久講談社Amazon料理人歴10年未満の若手料理人の発掘・育成を旗印にしているコンテスト「YBG(ヤング・ブラッド・グランプリ)」の10回大会を舞台に6人のファイナリストがしのぎを削り同志となる二日間の決勝戦を描く作品です…

中村 七里『鑑定人 氏家京太郎』

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鑑定人 氏家京太郎作者:中山 七里双葉社Amazon新シリーズとは言うけど、御子柴シリーズに登場する人物がシリーズ主人公になるので、気持ちとしては今のところはスピンオフ的な感じかなー。 氏家には科捜研時代に因縁ができたライバルがいて、今は科捜研で副…

生馬 直樹『連鎖犯』

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連鎖犯作者:生馬 直樹光文社Amazon中学生の姉と一つ年下の弟が誘拐される。シングルマザーの母親は500万の身代金が用意できないなか、姉弟は無事発見される。その後、女性コメンテーターが母親の責任について激しく糾弾したことから母親へのバッシングが高ま…

誉田 哲也『アクトレス』

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アクトレス作者:誉田 哲也光文社Amazon二十代半ばの女性が複数登場し、彼女たちが友人関係となった理由というかキッカケは過去の「事件」のようだけど、その事件の内容について語られることはなく、その事件が現在に影響を及ぼす、現在に繋がっている、とい…

安野 貴博『サーキット・スイッチャー』

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サーキット・スイッチャー作者:安野貴博早川書房Amazon 第9回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作です。自動運転が普及した2029年の日本が舞台で、自動運転アルゴリズムの開発者でスタートアップ企業の社長である坂本が乗った車(もちろん自動運転車)がカージ…

矢樹 純『マザー・マーダー』

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マザー・マーダー作者:矢樹純光文社Amazonはじめましての作家さんです。全5話の物語の中心にいるのは梶原美里と梶原恭介の母と息子で、長年自宅に引きこもる息子を溺愛するあまり母親の言動には問題があるのですが、それはさておき前半は母親・美里と関わり…

長浦 京『アキレウスの背中』

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アキレウスの背中作者:長浦 京文藝春秋Amazon スポーツに特化した公営ギャンブルが行われることとなり、東京で開かれる国際マラソンレースが初の対象試合となる。国家の利権争いを背景に大会を妨害すべく日本最速ランナーとそれを支えるチームの開発情報をタ…

西澤 保彦『パラレル・フィクショナル』

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パラレル・フィクショナル作者:西澤保彦祥伝社Amazon続柄・家系図としての人間関係がごちゃごちゃしてる(から何度も相関図を確認しなくちゃならない)→めんどくさいわっ!! 予知夢を見てる予知夢を見てる→めんどくさいわっ!!!!! と何度も本を床に投げ…

逢坂 冬馬『同志少女よ、敵を撃て』

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同志少女よ、敵を撃て作者:逢坂 冬馬早川書房Amazon何度も何度もそれがなんなのかわからない感情のうねりのようなものに襲われながら、読み終えました。 エピローグでそれまで壮絶に戦いながら生き抜いた少女が「ロシア、ウクライナの友情は永遠に続くのだろ…

伊坂 幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』

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ペッパーズ・ゴースト作者:伊坂幸太郎朝日新聞出版Amazonまず私はそういう演出?手法?は見知ってはいるもののそれが「ペッパーズ・ゴースト」と言うことを、そういう言葉があること自体を寡聞にして知りませんでした。 そのせいか、どこか狐につままれたと…

本多 孝好『アフター・サイレンス』

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アフター・サイレンス作者:本多 孝好集英社Amazon警察から依頼を受け事件被害者やその家族のカウンセリングを行う臨床心理士が主人公で、大切な人を失い残された者たちが抱える想いに手を伸ばし掬いあげようとする連作短編集です。クライエントとカウンセラ…