井上 真偽『ぎんなみ商店街の事件簿』

BROTHER編(四兄弟)とSISTER編(三姉妹)ともにタイトル通り商店街で起きた3つの事件を推理して解決するんだけど、同じ事件・同じ手掛かりでありながら、視点が違うと導き出される答えも違う、という趣向で、もっとガッツリ両者が繋がるのかと思いきやそれぞれの会話のなかでその存在が語られるぐらいでそれぞれの話が直接交差することはなく、商店街の人や学校の先生が兄弟・姉妹それぞれの知人としてそれぞれの物語に登場することで同じ事件であることを意識させるところが面白い。
モテモテのイケメン長男を筆頭にアニメにでもなりそうな四兄弟に対して聡明で早熟な三女はともかく長女はポンコツ次女は丸顔と三姉妹は割とアレな感じなのも両編のカラーが違って楽しいし。

どうしようかちょっと考えて、BROTHER編→SISTER編の順に読もうとしたんだけど、BROTHER編の1篇目を読んでこの話がSISTER編ではどう「見えている」のだろうかと興味がもりもり沸いたんで、BROTHER編の1篇目→SISTER編の1篇目→2篇目→2篇目→3篇目→3篇目の順で読んだんだけど、私的にはこれが正解。