いやこの表紙絵・・・・・・。
もともとそんなイメージ皆無なのにもはや映像化された風間公親でしか読めないのでこの表紙絵になるのもむべなるかなといったところではありますが、それはさておき（さておきたくはないけども）これタイトルを見ればわかるように「刑事指導官時代」の風間の話なんですよね。警察学校の教官になる前、つまりあの心底から鋭く恐ろしい「教場」の風間のそれ以前の話なんですよ。
警察学校の教官として多くの生徒と設するなかでいろいろあった「今の風間」ならばわかるんだけど「教場以前の風間」だと思うとマイルドすぎません？としか思えず、だから連作短編集の形であるこの作品を通して「教場の風間」になる過程、もしくはキッカケが描かれるのかと思いきや「なんでここから“あの”教場の風間になるんだ？」という疑問が生まれる羽目に。
まあ今作は警察学校を卒業し経験を積み実績を上げて刑事になったうえで風間の生徒として所属先から送り出された“優秀な捜査員”が相手であるわけで、これから警察官になる“警察学校の生徒”とじゃあらゆる意味で「レベル（次元）が違う」でしょうから自ずと風間の導き方にも違いが出てしまうのだろうと解釈はできますが、映像化ってやっぱ難しいよな・・・とは書き残しておきます。
