『イチケイのカラス』

いかにも「月9」だな。半年間こう言っちゃなんですが湿っぽい作品を見続けてたんで、今はこの「いかにも」感が嬉しい。

『今は』ね。

わたしは見てなかったのでイメージですが、真面目で堅物の主人公(視点人物)がいて、変人変態の先輩がいて、その変人変態っぷりに慣れてる癖はあるけど優秀なスタッフたちが振り回されたり支えたりしながら「チーム」で活動するのって、「HERO」路線ですよねコレきっと。
繰り返しますがわたしはHEROを見ていないので比較することもなく(しようにもなく)、「ああ月9だなー」とぬるま湯に浸かったような気持ちで見ることができました。

裁判官の職権発動!しての捜査は初回だというのに個々の能力を披露・紹介するでもなくみんな揃ってウダウダ喋ってるだけだし、それにより解明された「自殺か事故かの真相」は目撃者に“弱者”の役目を与えることはいいとしても「目撃者」というならまず電車の運転手だろうと、直線の線路だったし子供を助けようとしてたのなんて運転手に聞けば一発だろうにそこは(それなのになぜ自殺とされたかは)スルーなんですね?(というか、工事の騒音と電車の走行音の周波数が同じぐらいで車の通行量の倍増が重なると電車の音がほとんど聞こえないのに踏切が故障してましたって、そんな状態で放置してる鉄道会社がなぜ問題にならないのかと。ましてや自殺じゃなくて事故だったわけで、この件がこれで「終わり」となるのは司法の場が舞台であることを考えると疑問が残る)という粗さも、その背後にあった権力者による恫喝も権力者の悪あがきも権力者へのトドメのありがちさも、口止めされてるにしてもあんな思いっきり「就職祝い」の腕時計なんだから返してやれよ(匿名で送るなりなんなりできるだろう)な人情パートも見終わった瞬間に忘れそうになるほどだけど、今はその軽さがわたしにとってはちょうどいいです。

ていうか、この手の主人公ってキャンキャンうるさいことがほとんどで、そのうち慣れ(諦め)はするもののそこに至るまでは結構苦痛だったりするんですけど(苦痛でもよっぽどでなければ、あとキャストが嫌いじゃなければ我慢して見ます。連ドラ好きとはそういうものです)、黒木華ちゃんは見た目もだけどなにより声が柔らかいので不快さは皆無。
人間性はまだわからないとして、例えば法衣を着用したまま昼食の買い物に出た入間を追いかけるシーンとか、物腰が柔らかいんだよね。基本的な対人姿勢が攻撃的ではないというか。
この坂間千鶴というキャラクターにイラつきを覚えず見ていられるということはとてもありがたい。

華ポジションのまっけんも竹野内オタクっぷりが可愛いし(まっけんはいつからアメリカに行くんでしたっけ?。今期はゴードンも同局のドラマに出るし、まっけんにしてはモブよりのポジションっぽいのは弟とセット(弟のため)でのキャスティングってな側面があるのかな?)、12年前は弁護士だった入間みちおが1000%クセ者に違いない小日向さんの部長にスカウトされて裁判官になった経緯、そこにはなにやら坂間の憧れの人である日高判事も関わっているようなので縦軸もそこそこ気になるところではあるし、果たして育三郎のメイン回があるか!?という興味もあるし、最後まで付き合えそう。


でもひとつだけ。放送当日のWSに主演のお二人が生出演してるのを見たらしい母親が「おっきなわんこが出るんだって!「ナツコ」って名前のバーニーズ!(マウンテン)」と教えてくれたもんでバーニーズ好きのわたし大歓喜でテレビの前に座ったのに、ナツコじゃなくてみちこだし(これはまあどっちでもいい。ナツコのほうがガチっぽくていろいろと妄想できそうですがみちこでもいいです)、バーニーズじゃなくてセントバーナードじゃないかー!!(いやこれはうちの母親への文句だけど)。
セントバーナードもよだれ可愛いからいいっちゃいいんだけど、でもセントバーナードならもっとモッフモフの子のほうがインパクトあるのにまだ成犬になってない毛も薄めの子にしたのはなんでなん??。
ていうか竹野内×大型わんこもいいけどまっけん×大型わんこが見たいのに、まっけんの役犬アレルギーってなんだそのクソ設定!!(ぷんすか)(まっけんが実際犬アレルギーならスマン)。