『テミスの不確かな法廷』最終話

執行済みの死刑囚が実は冤罪であった可能性が高く、その担当検事が主人公の父親で、その父親が死んだ。
というラス前回からどんな最終回になってしまうのかと身構えつつ再生ボタンを押したんだけど、NHKドラマらしい匙加減の最終回でした。

結城検事は冤罪に加担したわけではなく(そのつもりはなかった)、死刑執行後に冤罪の可能性に気づいたものの口を噤むことを選んだが、前橋一家殺人事件に関する情報として羽鳥朋代の記事を送ったのはおそらく息子の特性を理解し信じた結城検事だろう

(検察内部の裏事情は不透明だけど)この件について部下と言い争ったはずみでのはぐれ死だったことも含めこの落としどころは安堂だけでなく古川検事にとっても最適解だったと思う。もっと最悪な「真相」も予想できただけに。

そして発達障害を隠して裁判官という職に就いているという設定の主人公が、都度自問自答はすれど社会的には(周囲の人間から見て)「変わった人」として存在していることに引っかかりを覚えなくはなかったけど、法廷の場で「発達障害である」と語る主人公の演説は問答無用で「聞かせる」力があったし、それを受けた安堂の“関係者”たちは「特性は個性」と言うものの当の安堂に「発達障害という特性を個性と言うには高いハードルがあって、私はそう言い切ることができない」と言わせたところがとてもよかった。
そのうえで、いつか特性を個性と言えるようになりたいと、転んでもそれは特性として前を向いて進んでいきますという終わり方は、再審の行方については検察が即時抗告をしなかったという描写に留めたことも含めて(発達障害の主人公のドラマとして)綺麗に着地したなと思う。

でも不満がひとつ。
カニを食べる津村さんと落合さんが見たかった!!!この二人をバディとするスピンオフを激烈希望します!!!

落合さんが言った
「深く考えても答えが見つからないということは、深いところに答えはないということだから直感を信じる」
この言葉はこの先の人生できっと役立つときがくるだろうからしっかり心に刻んでおこう。