三崎 亜記『玉磨き』

玉磨き

玉磨き

帯に「何のために、その仕事を続けているのか」とありまして、それをテーマにルポライターが働く人々を取材した記事という構成で6つの物語が描かれているのですが、その中で三崎さんが何を描きたいのか、何を伝えようとしてるのか、それに対する私なりの答えを見つけることは出来ます。出来る気がします。でもそれよりも『その仕事(の設定)』がすごすぎて、どうしても「この人はなぜこんな設定を覆いつくのだろうか?」といういつもの疑問で頭がいっぱいになってしまうのです。
だって『通勤用観覧車』よ!?。どんな風に世界を見たらそんな発想が生まれるのかと。三崎さんの目にこの世界はどんな風に映っているのかと。
思いついた設定を活かすべく物語を作るのか、描きたい物語のためにその設定を考えるのか。恐らく今回は後者なのではないかなーと推察しますが、それにしたってだな!通勤用観覧車て!!。