初回から何度もカットインされてた血塗れバスタブの真相は“弓子がストーカーを返り討ちにした”というこういっちゃなんだけど“大したことない”ものでしたが、状況がどうあれ弓子が殺人を犯したことは事実だった。
で、殺人犯の息子にするわけにはいかないと自ら離婚を申し出るのは理解できる。さらに出所してからずっとその動向を見守ってたってのもその心情を理解することはできるけど、元夫と再婚して母親になった女がボンクラだからやっぱり私が母親になるわってのがわからん。ボンクラ女から息子取り戻したって自分が殺人犯であることに変わりはないのに。
殺人犯が母親でもいいか?殺人犯の息子としてこの先の人生を生きていくか?なんてことを2歳の子供が判断できるはずがないわけで、だから当時は息子の幸せのために自ら身を引く選択をしたけど、15歳になった今ならば和樹は自分でそれを判断することができる、そして今の自分は亜紀よりもずっと和樹の母親として相応しい、と思ってのことでしょうが、弓子が母親について話すことの条件として「亜紀を捨てる」ことに拘ってるのは本当の母親が殺人犯だと知ったら拒絶されるかもしれないと思ってるからでしょ?。だから亜紀を捨てさせることで和樹の選択肢を狭めてるというか、退路を断ってるわけでしょ?。自分のほうが母親に相応しいと本当に思っているのならば全て話して「私と亜紀さん、どっちを母親だと思う?」と聞けばいい。まず亜紀を捨てさせ、それから自分のことを話すつもりだなんてフェアじゃない。
つーか「本当の母親はそれだけの覚悟を持ってあなたに会うつもりなんだから、あなたも母親を捨てるだけの覚悟をもたなきゃ」ってどっからそのトンチキ理論が出てくるんだよと。お前が「私があなたの本当の母親だけど殺人犯です」ってなことを告白する覚悟をするのは勝手だけどそれを相手に要求すんなよと。
ていうかさ、これがほんっとにわかんないんだけど、和樹は自分の父親は誰だと思ってるわけ?。“上の階に住んでるおばさん”経由で母親のことを聞く(母親に会う)代わりに“母親”を捨てるなどという選択をするまえに父親に聞けばいいじゃん。そうすれば別に母親を捨てる必要なんてないわけじゃん。捨てたいならいいけどそういうわけじゃないんでしょ?。和樹が戻ってきたら縄で縛ってでも北海道へ行かせないとか息巻いてたけど、だったら『本当のこと』を和樹に話してやればいいだけなのに健一はなんで自分から話そうとしないの?。この親子なんなのマジで。
それから光石さんもなんで佐々木弓子に同情するようなこと言っちゃってんの?。刑事としては無論のこと息子を失った父親の立場であっても同情する要素ないと思うんだけど?。てか弓子がママやってる店に行って「また他人の家族を壊すつもりか」とか言ってたよね?。わたしはそれを以前“他人の家族を壊したことがある”と受け取ったんだけど、光石さんが亜紀に語った“佐々木弓子の話”の中にそんな要素は欠片もなかった。じゃああの発言はなんだったのかと。まさかストーカーの命を奪ったことでストーカー家族を壊したとかそんなつもりじゃないですよね?。
それに、この光石さんの話のなかに健一が弓子を「あいつは自分の欲望のためならどんなことでもする人間だ」なんて言う理由があるようには思えない。確かに今現在の弓子はその通りだけど、本来なら正当防衛になるところを“子供が怖がるから(その場を見せたくない)”という理由で死体を隠蔽し風呂場を掃除してたところに旦那と息子が帰宅して、そんで過剰防衛として2年半だっけ?かの刑期になったってな話でしたよね?。そこに「どんなことでもする人間」という表現は当てはまらないと思うし、当時健一は離婚を決意した弓子に翻意を求めてたわけだし、この時点で健一は弓子のことをそんなふうには思ってなかったということだろう。で、その後引っ越し先のマンションロビーで再会してからは視聴者が見てきたことが全てだろうわけで、ってことは健一の言う「どんなことでもする人間」ってのは再開後の弓子のことを言ってるってことだよね。繰り返すけど確かに今現在の弓子はその通りなんだけど、それは弓子がしてきたことを全部知ってる視聴者目線だからそう思うんであって健一が見知ってる程度のことでそこまで言うか?ってか、健一お前がそれを言うか??ってな感じだしさ、なんかもう辻褄合わせようとする気ないだろってか行き当たりばったり感がダダ漏れだよね、このドラマ(もはやどうでもいいことだけど亜紀があれだけ母親に敵意を抱いてたってのに実は男と逃げたのは嘘で借金取りから亜紀を守るための行動だったってのもなんだかなーってか、そういうことならそういうことでいいけどでもあんた娘に金の無心に来てたよね?ってな話だし)。そのせいでついに明らかになるであろうハーメルン事件の犯人と真相が誰かとか予想する気にならないんだよー。誰が犯人なのかは興味あるけど光石さんの発言のようにこれまでに描かれてきたことが推理の材料にならないので(信憑性・信頼度がないので)誰が犯人でも、誰と誰が犯人でも「あーそうですか・・・」ってな感じになりそう。健一の上司(木村祐一)とイジメが理由で息子がいなくなった母親(酒井美紀)がハーメルン事件の犯人でしたって言われたらさすがに「えええええええええええええええええええええ!????」ってなるだろうけどw。
しかし和樹はなんでそんなとこで電話するかなー(なんであんなところにいたのかってのは“サプライズ”に関係してるのだろうから次回の説明待ちってことで)。和樹の反応からして犯人と思しき人物は知ってる顔だろうと予想するけど(とすれば木村祐一と酒井美紀が犯人ってなセンはなくなるなw)、犯人見ちゃったかもしれないから警察行ってくるって親に言うんだとしても相手に聞こえる距離(声が届きそうな環境)で電話するんじゃないよ。