雰囲気ってか空気感は好きなんだけど、過去(高校時代)と近過去(タワーマンションでの殺人事件)と現在の話を同時進行で描くのはどうなんだろうなぁ?。いや、こうするしかないというか、こうするのが当然であることはわかるんだ。だけどちょっと過去に重きを置きすぎてる感じがして、このままいくと夫婦殺人事件の真相が明らかになるころにはそんなものどうでもよくなってるってなことになりそうな気がするかも。
ていうか高校生時代の二人と二人を取り巻く島の大人達が揃って好演されているので、島を出てからがやや心配。現に今現在の榮倉さん微妙だったし。高校時代が二人とそして語り部である三浦友和の云わば原点なんだよね。ここが全ての始まりなの。それだけに二人の悩み苦しむ姿はとことん痛々しく、でもその痛さはなぜか瑞々しい。そんな二人がこの事件を経てどんどんと変わっていくわけだよね。四阿や教室で将棋しながら浮かべたような笑顔はもう二度と出来ないんだよ。これがあったからこそ10年前の殺人事件があって、そして現在の二人はどうなのか?ってことを見せるドラマなわけだけど、原作が確かそんなに面白いわけじゃなかったんで(だからあんまり記憶にない)この先の展開は尻つぼみする感じしかしないというかなんというか・・・・・・そういう意味では1.2話の面白さが意外なんだけど。
てか海を見ながら並んで座りながら ちょっと榮倉さんの方に近づく→榮倉さんの手に触れようとおずおずと手を伸ばす→あとちょっとってところで榮倉さんが喋りかけてきた→タイミング逃して笑っちゃう って、これ!!!このアチャーってかタハーってか、なんとも言えない笑顔が素晴らしすぎて、なんかもう窪田くんのスゴさに泣いた(笑)。そのあと帰りのフェリーで思いっきり寄りかかって寝てる榮倉さんの顔に触れようかどうか迷ってる、触れたいんだけど触れられないってそのもどかしさ!そのせめぎ合いがまさにピュアっこ男子高生のソレでさあ!なにこの切なさ!!。展開とか台詞とかそういうの関係なく窪田くんの表情そのものに感動して泣いたわ。この人なんでこんなに巧いの。
そんで2話の父親超クズ全開だったじゃん?。みるからに活き活きしてて、階段スっ転ぶのとか見事すぎたじゃん?。この人にとってはなんら疾しいことはないんだよね。なんら間違ったことは言ってないと。だから平気で娘を突き放すことができる。こういう人間だってわかったいま、1話冒頭の祭りシーンで海を見ながら一瞬ボーっとしてたあの姿を思いだすとさ、なんか・・・このひとずっとどんな気持ちで生きてきたんだろうなーって思っちゃうんだよね。同情とか共感じゃなくてさ、あの一瞬見せた空虚さ、あれがこの人の素顔なのかなーって。てっきり父親の金目当てだと思った愛人が実は実業家で父親よりも金持ってるかもしれないとわかり、それでも白い眼で見られること覚悟して(そのつもりで)島についてきてくれたのは、父親のその空っぽさに惹かれたから、その空っぽな器を満たしてあげたいと思ったからなのかなーと。もしかしたら中卒で苦労して今の地位を掴んだ愛人自身も同じように空っぽだったりするのかもしれないし。性格悪いことは間違いないだろうけど、愛人にも愛人なりの想いがあるからこんなにも堂々と愛人やってんのかなーとか思ったり。
で、何が言いたいかというと、窪田くんには光石さんのようになってほしいなと。ああいう貌ができる役者に、ああいう瞬間を演じられる役者になってほしいし、窪田くんならなれるだろうなと。
そして二人の好演を受けていよいよ本格登場する賀来くんが楽しみすぎるっ!!。一見エリート臭ばりばりなんだけどでもなんかありそうな黒いコート姿カッコよすぎるわー!!。
ところで賀来くんとジョージが働いてる商社はどこにあるんですかっ!???。