『Q10』最終話「愛も勇気も平和も地球上にあると思えばきっとある」

きっとみんなはたけさん平太のいろんな顔や声にキュンキュンしまくりだったのでしょうが、わたしにとっては中尾祭な最終回でした。
中尾(細田くん)よかったなぁ・・・全力ではじけてたなぁ。時系列が一瞬こんがらかっちゃったんだけど、
平太がQ10の偽リセットボタンを押す→月子がQ10を連れていく→隙を見て脱走し、中尾宅に匿われるQ10→「なんでQ10のリセットボタン押したんだよ!」と平太に詰め寄る中尾→Q10にもう一度だけ会いたいよー。遠くからひと目見るだけでもいいから会いたいよー。とうじうじする平太→サンタコスQ10とトナカイコス中尾を平太が目撃→中尾宅でイチャコラする平太とQ10→俺んちでなにしてんだよおおおおお!と中尾悶々
こんな感じでいいんだよね?。Q10がどの時点で柳教授の元へ、そこから中尾の元へ逃げ込んだのかわかりませんが、腑抜け状態の平太をよそにQ10といろんなことをして過ごしてたわけでしょう? 自 分 の 部 屋 で 。中尾にとっては夢のようどころか天にも昇りそうな時間だったに違いないよね(笑)。Q10が明日からまた学校に来るんだよね?と月子に脅し混じりのプレッシャーかけられて、クラスメイトになんで中尾がそんなこと知ってんの?と聞かれて「つ、付き合ってるとかじゃないよ!」と否定するのがちょっと嬉しそうに見えて、ああ・・・中尾「付き合ってるわけじゃない」なんてモテっぽいセリフを言えてよかったなぁとか思ったしw。
で、いっちばんよかったのがお別れの挨拶の代わりに「Q10みたいなロボットを作れる力を授けてくださいっ!!」よね。最終回のテーマは「信じること」であり「願うこと」であり、平太嫁の「愛も勇気も平和も、この地球上にあると思えばきっとある」ってことだと思ったのですが、平太の未来嫁がQ10の存在を信じてくれたことよりも、山本さんが久保くんの回復を願うことよりも、藤丘弟と藤丘が再び家族みんなで暮らせることを願い信じることよりも、わたしは中尾の「Q10を作る!」という想いの強さに最も心打たれたし!。作中でQ10の製作者について明言されることはなかったけれど、わたしは絶対に中尾だと思う。中尾がQ10を作ったんだと信じてる。1年経ったら中尾もQ10のことを忘れてしまうのだろうけど、それでも「ロボットを作りたい」と願った想いは残るんだよね。そしてきっとQ10からもらった「力」が中尾の原動力であり続けるんだと思う。
土9+学園ドラマだってのに結局いつも通りの「細田よしひこ」ではあったけど(笑)、やっぱ細田くんイイわ!なんだかんだで必ずわたしの心に爪痕を残す男、それが細田よしひこくんです(笑)。
藤丘親子もよかったー。柄本っちゃん(父)が家に戻ってきたのにはものすごい緊張したし、藤丘の左手にある給料袋ごと奪うんじゃないかと本気でハラハラしたんだけど、差し出された2万円をまずは断り、次に1万円だけ受け取り、なおも「いいよもう1万持っていけよ」と藤丘がいうと「じゃあ・・・」と言って弟が描いた絵を手にするという柄本っちゃん(父)らしからぬw行動に、ホッとしすぎて鳥肌立っちゃったもんw。最初からこういう人であったならば藤丘家の現状はもうちょいマシだったんじゃないかと思うわけで、何がどうなってこうなったのかそれはわかりませんが、藤丘兄弟の「願い」はいつか叶うんじゃないか、藤丘の物語がそう希望が持てる着地をしてくれてほんとによかった。
あ、でもわたし中尾は藤丘(弟)とずっと友達でい続けると思っているので、藤丘んちで三人でパン食べて以来全く連絡取ってないっぽい中尾の言動はややモニョりました!どいつもこいつも女(ロボット)のことで頭いっぱいで友情を疎かにするだなんて男子高校生の絡みが大好物のわたしとしては許しがたい!!しっかりして!!。
最初のころはウハウハしまくりだった影山くんの恋はなぁ・・・・・・・・・・・・・・・終わってみれば、「現実」という軸を挟んで平太とQ10の物語と対になるのが影山と河合さんの物語だったのかなーなんて思うわけですが、それなのにいつのまにか「共感」も「応援」もできなくなっちゃったのは残念でした。二人の結末が「“とりあえず”自分を信じる」ことから始めよう、そして自分を信じることが出来たとき、その時お互いが目の前にいたら、その時どうするか考えようってなものだったってのはなるほどね、と思ったけど、こういう結末にするのだとしたらあの「幸せ映像」はなんだったのかなーってなぁ。影山はあの映像を撮ったことで自分の気持ちを思い知ったっぽかったけど、河合さんにとってあれはなんだったのかと。影山の帰りを待つと言えないことと、友達だと思ってたはずの山本さんが学校を休んでることに対して何も思わないことを一緒にして語ってるのも違和感だったし。
まぁでも恋心に苦しむイケメン賀来くんはめいっぱい堪能できたので、本来の目的は果たせたかなと(笑)。若手イケメン俳優ってイケメンワラワラの中で輝く人と女優相手だと魅力を発揮する人に分かれると思うのだけど、賀来くんはわりとどっちもいけるんだなってことが分かったのは結構な収穫でした。次が楽しみ!。
そして久保くん。このドラマを見続けて何が一番よかったって、久保くんにも希望が持てる形で終わってくれたこと。暢気に病院へやってきて山本さんに久保くんの病状が悪化してることを聞かされて驚く平太には本気でムカっとしちゃったわー。何にってそんな大事なことを「山本さんから聞かされる平太」に。Q10が現れたことで、山本さんと久保くんが知り合ったことも含めて平太と久保くんの世界は同じではなくなってしまったわけだけど、だからと言って平太と久保くんの歴史においてはぽっと出の女が久保くんのことを平太に伝えるだなんて納得いかないものっ!(←結構な久保くん本気厨)。
でも最後に平太と久保くんが話をするシーンがちゃんとあってよかった。よかったってか本気の本気で嬉しかったわ。久保くんが平太に語った元気になったらやりたいことが全部平太とのことじゃなくて恐らく山本さんと一緒にしたいこと、あのとてもいい顔をしてた久保くんの脳内で久保くんの隣にいるのは恐らく山本民子であろうことはやや不満ではありますが・・・「これから何か始まりそうな気持ちになったりしてさ」と言う久保くんに、「始まりそう、じゃなくて、始まんだよ」と断言し、Q10と平太と久保くん三人の共通する思い出の品である世界が詰まったガチャガチャを手渡す平太にはガッツポーズ。なんだかしらないけどガッツポーズを繰り出してしまいましたw。
でもEDの病院ロビーでパジャマ姿で猛烈その場ダッシュしてる久保くんの姿はどうかと思った(笑)。久保くんが元気になってくれたことはなによりだけど、アホかと(笑)。


平太とQ10の物語は結末だけみれば予想通りといっていいものだったけど、まだバリバリQ10の記憶が残ってる状態で将来の嫁であるホンモノの富士野月子と『出会う』とは思わなかった。のみならず、Q10のことを忘れQ10そっくりのホンモノの月子と楽しそうに語らってるほんのちょっと未来の平太の姿まで見せるとは思わなかったです。この先平太の中からQ10の記憶が消えてしまうのならば、忘れてしまった状態で未来嫁と出会い、でも平太の中ではQ10の記憶は残ってて、それを空想として未来嫁に語り、嫁はその話を、Q10の存在を『信じてくれた』ってな展開にするんじゃないかと思うのね、普通。それが一番自然な流れだと思う。でもそうはならなかった。Q10の記憶がしっかりと残った状態で、前回のようにすれ違うのではなくしっかり言葉を交わすことで二人を『出会わせた』意味って、なんだろう。この先二人がどういう形で関係を築いていくのかは分かりませんが、Q10の記憶がある平太がホンモノの月子とある程度親しくなるのであれば、ホンモノの月子がQ10の存在を『信じる』のもさほど不思議じゃなくね?。恐らく平太は未来嫁にQ10のことを話さないと思うのだけど、話さずとも当然未来嫁の中にQ10を見てるだろうし、となれば未来嫁も平太が自分を通じて誰か別の女を見てるって感じると思うのよ。そういう記憶って未来嫁の中に残るだろうし、そしたら平太が折に触れ空想として語る「Q10」というロボットこそその「誰か」なのではないかと考えても不思議じゃないよね。つまりQ10の記憶がある状態で未来嫁と出会わせたことによって、嫁がQ10の存在を『信じる』ことの純濃度が薄まっちゃう気がするんだけど。ていうかやっぱり単純に将来自分の嫁になると分かってる状態で付き合う(ために関係を築いていく)のって、なんかちょっと・・・歪な感じがするんだよなぁ。そういうの全部Q10の記憶を無くした1年後の平太が鉄塔下でラの音を鳴らす未来嫁と出会うってことならばクリアになるのに・・・・・・。
つーかアンドロイドとかタイムトラベルとかだしてる時点で今更ではあるんだけどさ、『人間の脳に残らない材質』ってなんだよと(笑)。普通に「歴史に与える影響を最低限にするため未来からやってきた私達の記憶は保って1年程度なの」ってんで充分だと思うんだけどw。てかその不思議な材質で出来てるのってロボットであるQ10だけなんだよね?管理者R31はそうじゃないんだよね??だったら元引きこもりの富士野月子の記憶ってどうなるんだろう・・・特に中尾の中の。
あ、そうそう!前回の感想で高校生の平太(夫)の様子を見るために自分そっくりのロボットを過去に送りこむとは平太嫁変わってんなと、そしてそんなことするぐらいだから平太は死んでるんだろうなと書きましたが、どちらもおもいっきり見当はずれでめちゃめちゃ恥ずかしいです><。嫁がロボットを作り過去に送りこみたいと考えたキッカケは、高校生の平太を見てみたいというよりも、高校生の平太に70年間想い続けた「Q10」を会わせてあげたいと思ったからってことなんだよね?。そしてそんな風に思えるということは嫁もまた70年間近く平太が語る「Q10」は本当にいたんだと信じていたからってことなんだよね?。で、嫁の昔の姿形そっくりに作られたロボットを見てこれ俺が妄想してたロボットじゃん!と思ったと、慌てて確認したら型番も一緒だったと、そんで88歳の平太の中に「Q10」の記憶が甦ったというわけなんですよね?。88歳の平太が18歳の自分に宛てて書いた手紙の「これまで何かあるたびにQ10にも見せたかったと思い続けてきたけれど、実際にロボット発注したらQ10だったから俺の青春のド真ん中にQ10は実在してたんだヒャッホイ!。妻はもうすぐ死ぬ。でも70年間想い続けたQ10が本当にいたように、俺がいると思っている限り妻の笑顔はなくならない。だからお前は自分を信じろ。今は見えなくても信じ続ければいつかQ10が現れる(要約)」ってな内容には、妻の笑顔とQ10の存在を並列に語るか!?とやや引っかかりを覚えましたが、手紙を読むたけさん平太の声音が素敵だったのでいいです。ていうか未来の560万人の命を救うヒーロー再びなたけさんを見られたのでいいですw。
それにしても、88歳でまだ死ねないとか平太に対する家族の「想い」はハンパねえな!。出張で月に行くとかどんだけよ(笑)。


開始前に想像していたものとは雰囲気とか世界観とか全く違ったし、考えさせられるというか考えちゃうというか、とにかく気楽に見られるドラマではなかったんで、正直疲れました。眩しすぎたり遠すぎたりして今の汚れたわたしでは受け止められないものも多々あったように思いますが、でも「ドラマを見た!」という充実感と達成感はすごくある。そしてなんといってもデビュー作からずっと見続けているたけさんが連ドラ初主演をこうまでしっかりと務め上げてくれたことを嬉しく、そして誇らしく思います。しかもこれ今のたけさんでなきゃ演じられない役だもんね。ちょっと前でもちょっと先でもこんなにも可愛いくて素敵な男の子にはならなかったと思うもん。初主演がこのタイミングでこんな作品だなんて羨ましいんだよクソクソッと何度思ったかわかんないよ(笑)。