『珈琲いかがでしょう』最終話

青山さんの組の金持ち逃げ疑惑はやっぱり坊ちゃん様の誤解だったか。
それよりなにより、組同士の抗争の発端が「坊ちゃん」だったってことはいいとして(むしろとてもいいとして)手打ちをひっくり返し抗争やってやんよオラァ!!と仕掛けたのに次の瞬間殺されてる(今際の際の)二代目こと内田朝陽がやっぱり内田朝陽で安心しました。息子のこと「せがれ」としか言わないからこのひともしかして息子の名前を忘れているのでは・・・?と半ば本気で心配したけど(だって内田朝陽だから)ただの親バカだったし。

そしてスタイリッシュな暴力の振るい方を教えてくれという坊ちゃん様に「そんなものはねーんだよ」と暴力を振るう青山さんはスタイリッシュだったよね・・・。
ぺいがあこがれた青山さんの真っ暗な眼は青山さんが必死で心を殺した姿であったわけだけど、まースタイリッシュだよな(笑)。坊ちゃん様の気持ちはわかる。
(ところで、垣根さんの鼓膜に箸刺してやろうか?と脅す坊ちゃん様に向かって行った青山さんは後ろ手に縛られた状態だったのに、坊ちゃん様の鼻に頭突きを喰らわしてフレームアウトした次の瞬間両手が自由になってたんだけど、まさかとっくの昔に手を離せる状態だったのに縛られてるフリしてたってことなんですか?さらに想像するならば縛ったのは夕張だろうから、最初からそんなに強く縛ってなかったってことなのかな?)

そしてそして、あの状況で「青山さん争奪戦」に名乗りを上げる垣根さんはやはりサイコパスだとおもいます。


ていうか、ていうか・・・坊ちゃん様の「とらもんのことを愛してる」はMAJIなやつなの?「プロポーズ」ってGACHIのやつなの??


たこさんの願いを叶える話は青山さんが届けた「たこさんののどぼとけの骨」をバリバリ砕いたかと思ったら珈琲に入れて飲んだ“きれいな婆さん”を見るぺいが可愛かった。
まだ二十代ぐらいでさっちゃんの前から姿を消したたこさんが、学はなくともあの性格なら身体を使う仕事なんかで身を立てられそうなものなのにホームレスだったのは、稼いだ金を全部子供の養育費としてさっちゃんに送金してたからだろうと思ったんだけど、そういうこともなかったみたいだし、たこさんの人となりとして「小粋でポップ」なのはわかる気がするけどいくら身体のためとはいえ子供ごと実家に戻しておきながらほんとに一切合切ノータッチだったのだとしたら一体なにが「小粋でポップ」なの?という気はするかなー。

というモヤモヤは、最後の青山さんの「珈琲いかがですか」で溶けた。
たこさんと一緒に眠る予定の場所でさっちゃんと孫娘に珈琲を飲んでもらって感無量の青山さん・・・のお相伴にあずかるも「やっぱ苦い><」って顔しつつも以前より飲めるようになってる(少しは美味しさがわかるようになった)ぺいを見て口の端をクッと上げる「アニキの笑顔」があってのラストの「珈琲いかがですか」の心からの優しい笑顔ってのがどちらも素晴らしく、まさに中村倫也ここにあり!!であった。