今回は気持ちが冷める瞬間なく45分間集中して見続けられました。面白かった。再開後最も面白かった。理由は明らかなので言いはしないけどおそらく同じことを思っている人は少なくないと思うので制作陣にこの反応が届きますように。
で、まずは前久様な。相手が芸人ってこともあって口の端をクイッと上げてのニヤリ対決はまるでコントだったけど、前久様の「ほう?」最高すぎんだろ。
そしてユースケ・サンタマリアの義景と手塚とおるの景鏡とか朝倉はすごく厭だな(笑)。「嫌」じゃなくて「厭」。このニュアンスが伝わって欲しいw。
その景鏡と榎木孝明の山崎と谷原章介の三淵が「上洛する気マンマンの義景対策」について話し合いをするわけだけど、上洛の理由が息子の「京に行きたい」であるならばその息子が死んでしまえば行く理由(の一つ)はなくなるし、そもそも喪中だから上洛はちょっと無理という対外的な言い訳ができるってんで美濃行きが止められることはないだろうってのは確かにその通りかなとは思うんだけど、“義昭を将軍にするためには誰に担いでもらうのがいいか”しか考えていない三淵はともかく、三好と事を構えたくないしそもそも兄と仲悪そうな景鏡もまあともかく、山崎は「殿のご嫡男」を屠ることに頷いちゃったのか・・・とびっくり。だって今のところ唯一の、それもようやっとできた跡継ぎだぜ?。
上洛寸前のところで息子を亡くし義景は気力を失い朝倉の上洛はなくなりましたという史実のなかで息子の死因は定かではないようで、そこをあえて「毒殺」という描写に、それもはっきりとそう描いたことにどんな意図があるんだろう。このタイミングで突然死したらご都合展開のように思えてしまったかもしれないけどでも実際このタイミングで亡くなってるわけで、それこそ原因不明の突然死としても「史実なんで」でいいだろうに(なんならチュウ太郎が逃げたときに何がしかの病原菌を拾ってしまって・・・ってことでもいいよね)、あえてここに山崎を噛ませての「毒殺」という強い描写にした理由は知りたいかな。
ていうか毒殺の発案者が誰で、誰が実行責任者だったのかわからないけれど、お毒見役の女性が苦しみだすやいなや口をふさいで周囲の者に気づかれないようにしたあの女ナニモンだよ・・・。
ところで山崎様から「一門のなかには上洛をよしとしない者もいることを含みおきして宴に出てくれ」と事前に根回しをされたことを受けての「戦の準備全然してないじゃん」「論外かと!」発言、十兵衛はあえて酔ったフリをして挑発的なことを言ったのだと思ったんだけど、あれ?もしかしてマジで酔った勢いもあって思ってることを素直に口にしちゃったかんじですか?。
博己くんの演技が思いっきり酔ってる「フリ」に見えたんで山崎様の暗黙の脅し(だよね)に従うつもりではあったものの、実際に自分の目で市を確認しに行ったら思いっきり平時モードだもんで「こりゃダメだ」と思ったんで言っちゃえ!的な?ことだったのかなーと、だとしたら十兵衛成長しねーな(笑)。
ていうかそもそも義景に上洛を決意させたのは十兵衛の進言があったからじゃん?。決め手は息子の希望だとしても、義昭様を強い大名が支えればイケるかもしれないと義景をその気にさせたのは十兵衛だよねえ?。その時点では義景と信長のタッグで上洛をと考えてたものの義景の手際が悪いってんで「論外かと!」と判断せざるをえなかったんだろうけど、義景が「そういう人物」だと10年も見ていて解らなかったのかな十兵衛くんは?と言いたい。ていうかそもそものところ義景が義昭様を受け入れると決めたところで即はい上洛!とならなかったのは当初義昭は将軍の器ではないように思うと十兵衛が言ったからじゃん。そのせいで義昭様はダラダラ待たされてたわけじゃん。なんなのオマエ?と。
そんで「論外かと」と言い切った時点で既に信長単独での上洛を考えているのだと思ってたのに、「船出したくても乗る船が見つけられない」とか言ってて、そんで太夫に言われて決意するってマジでなんなのオマエ。まあ「十兵衛が考え信長様が動けば敵うものなどいないだろう」と『帰蝶様が言っていた』と言われちゃったら「ですよねー」となるしかないけどさ。
しかしこれ、「三淵の奸計」に十兵衛と藤孝は関わってなかったってことなんだろうけど、義景に上洛を諦めさせ織田単独で京へ向かうという「目的」のために「誰」が幼い子供を犠牲にしたのか、それほんとうに解ってないの?と思うんだけど。結果的に「思い通り」になったけど、その結果に直接関わることがなかった十兵衛はそれをどう考えてるのかと。十兵衛も藤孝も阿君丸の死の背景になにがあったのか察してはいるけど、それを自分が知らされなかった(相談されなかった)ことがなにを意味するのかをわかったうえで「自分にも幼い子供がいるから心が痛む」という凡庸とした言葉を交わす「だけ」に留めたってことならいいんだけど、ほんとに心痛めてるだけに見えなくもないんだよな。