『侍戦隊 シンケンジャー』第四十五幕「影武者」

え?殿って志葉家の遠縁とかなんらかの縁がある家の子というわけではなく、寿司屋同様モヂカラの持ち主だというだけで、本来は侍の家系でもなんでもないってことなんですか?そんな殿がこれまで侍の家系である流ノ介たちに侍道であり侍魂を問い求めていたということなんですか??
・・・・・・えー。
以前から命がけでドウコクさんを封印した先代シンケンレッドがツダカン演じる殿父だとすると幼い殿に獅子折神を託した最期と齟齬があると言われてはいたので、ドウコクさんを封印したのが先代レッドで獅子折神を殿に託し「お前がシンケンレッドになるんだ」と言い聞かせたのがツダカン父だというのは納得なんだけど、殿が侍じゃない家の子だってんならツダカン父もまた侍ではないってことだよね?そこでどんな話し合いが為されたのかは分かりませんが、姫の影武者を務めさせるべく息子を侍の家に差し出すところまではまぁ理解できるんだけどさ、でもだからと言って一般人であるツダカン父があんな壮絶な死を迎えなきゃならない理由が分からないし、志葉家の屋敷に同居してたことで屋敷の焼き討ちに巻き込まれたってんなら墓石に名前を刻めない理由が分からない。何故殿の家がそんな目に、まるで外道に落ちた者がいる家と同じような扱いをされなきゃいけないのだろうか。
ていうかさ、殿は自分が本当の当主の影武者だって理解してるわけよね?(だとしたら勝手に友達に折神あげちゃったのって許されることなのだろうか・・・・・・)。自分も混乱してるという爺の言い分から判断するに、爺と殿としては“ボロボロになった志葉家を立て直すためにはかなりの年月が掛かるだろうから自分が志葉家18代目当主として任期を全うするつもりだった”ようですが、志葉家の再建のために姫の身を隠すことにした理由の中には恐らく「お世継ぎ問題」もあるのではないかと思うわけで、それもあって真の18代目が名乗り出ることはないだろうと判断(というかそう思い込んでた)し、そのために日々ギリギリの戦いを続けてきた・・・ということなのでしょうが、そこで真の当主が現れたからと言って殿が「からっぽ」になる理由が分からないんだけど。どう考えたって殿のシンケンレッドとしての力は流ノ介以下家臣たちの誰よりも上だということは明らかなわけでさ、大きな戦力であることは間違いないわけなんだから、「殿」ではなくなったけどお前たちと共に姫を守り支え戦う!ってことでいいんじゃないかと思うんだけど。寿司屋に対する丹波の発言からし丹波自身は侍でないものが姫と同じ部屋にいるなんて言語道断!な人のようだし、姫も丹波の声が大きいことは咎めたけど、ハオーの存在を知っているということは恐らくこれまでの戦いの経過を逐一報告させていたのだろうし、であればこれまでの戦いにおいて寿司屋がどれほど貢献したか分からないわけじゃないだろうに、発言内容そのものを咎めることはなかったわけで、侍でないものが戦うこと自体は否定的・・・なのかなぁと思ったんだけど、勝手に参加してた寿司屋はともかくまさかこれまで仮にも「殿」として「自分の身代わりを務めてくれていた」人物を侍の家系ではないからと言って即追い出すようなことをするわけはないと思うのね。そもそもモヂカラがあるというだけで侍でもなんでもない子を当主に仕立てることにしたのは志葉家の勝手な都合なわけでさ、それなのにもし姫が当主として表に出ることになったならば殿は即志葉家から離れろとかなんとかそんな話になってたということであるならば、志葉家クソだろと。
まぁまず姫に対して跪いて敬意を表し、続けて流ノ介たちに対して騙していてすまなかったと土下座で謝った殿(前者はひたすらカッコよく、後者はそのぎこちなさがいかにも初めての土下座って感じでそんな状況ではないにも関わらず全力でモエましたが・・・)は自らその場を退いた・・・という風に見えたので、自分がいては流ノ介たちが混乱するからとかなんとか理由を付けての殿自身の判断だったのかなぁとは思うんだけどさ、ここで殿が戦うことをやめてしまうってところにどうも違和感を覚えるわけですよ。最初に侍の家系ではない殿が侍である流ノ介たちに「侍として戦うことの覚悟」を問うていたのか?と書きましたが、逆の見方をすれば「殿だからこそ」問えたと言えるとも思うのね。簡単に言ってしまえば、殿が言っていたのは家系がそうだからというのは戦う理由にならない、大切なのは人々を守るために命を賭けて戦う覚悟だ、ということだったと思うわけですよ。であれば、姫の登場によって殿でなくなろうがなんだろうが「人々を守るための戦い」には何の変化もないだろうがと思うんだけど。侍ではない寿司屋だってそうしてきたじゃん。それともなにかい?殿自身がもう殿でなくなった以上、戦う理由はないとでも思ってるってことなんですか??。いや、正直言ってそれもアリだとは思うわけですよ。志葉家とは何の縁もないってんなら本来殿はむしろ「守られる人々」に属するわけだからさ、影武者殿様でなくなった以上自分が戦う必要はないと考えてもそれは間違ってないとは思う。でもさー、例えばこれが殿ではなく茉子さんや千明あたりだったらそう思うのも分かるって思える気がするんだけどね、他ならぬ殿だけにはそういう風に思ってほしくないわけですよ。シンケンジャーが侍として戦う目的はただ一つ、「外道衆を倒すこと、そしてドウコクを封印すること」だろうがと。そのためには使える戦力は全て使うのが当然だろうと考えるのが殿だと思うわけですよ。これがさ、殿は家臣として戦いたいと願うものの丹波(姫)に「シンケンレッドは二人もいらん」とか言われて戦うことすら許されないとかってんならそれこそ「からっぽ」になってもいいと思うんだけど、なんか殿が一人で鬱モードに突っ走ってるように見えちゃうのが激しく納得いかないんですけど。これで変身やらなにやら戦うためのすべを全て失ったのかと思いきや、十臓を前にしてシンケンマル出してるしね・・・戦えんなら戦えよ!モヂカラがなくて戦いたくても直接は戦えない黒子さんたちに失礼だろうが!(つーか侍以外にもモヂカラ持ってる子がいるんならそういう子を「黒子、やらないか?」ってじゃんじゃんスカウトしろよ)ってわたしはよりによって殿に対してこんなことを言いたくないんだってば!。
てか十臓さんもさー、どっからどう見ても殿傷だらけのボロボロだってのに、そんな殿と斬り合いして満足なのかねぇ・・・。ボロボロだからこそ真の力が発揮できる筈・・・っ!ってふるふるしながら思っててもまぁド変態中のド変態、キングオブキ●ガイの十臓さんのことなので全然納得できますが。ついでに言うと殿はともかく十臓さん、その馬は一体どこから持ち出したの・・・?なんだけどw。
でさー、もっと納得いかないってか意味がわかんないのは姫の行動なのよね・・・。真正の侍である姫が「自分の影武者に戦わせておいてその背後にこそこそ隠れているのは侍として卑怯」だと考えるのは理解できる気がします。でもそれこそお家の事情がそれを許さなかったわけでさ、そういうものを踏まえた上で前線に出てきたのか?って思うわけですよ。何のために、誰のために影武者なんて「卑怯」な方法を先代やその家臣たちが選んだのか本当にわかっているのかと。封印の文字をやっとの思いで会得したからと言って、即前線に出ることが正しいとはちょっと思えないもの。ていうか、先代時代のやりとりや18代目を全うするつもりでいた殿や爺のことを考えるに、姫の最大の役目は封印の文字の会得ではなく次の代へ繋ぐこと、つまり19代目を残すことなんじゃないかと思うのね。いくら当時志葉家(シンケンジャー)の力そのものが弱体化してたとはいえ、あの黒一色でまとめたクーーーーーーーールなルックスだけでなく超絶カッコいいヒーローボイスの先代当主ですら不完全な形でしかできなかった封印(の文字)を、何歳だか知らんけど未成年の女子が出来るのかよ?と思うし、恐らく封印の文字の会得ってのは少なくともこの時点で出来るとは考えてなかったんじゃないかと思うわけ。これがあと10年後ぐらい、せめて姫が20代後半だってんならもしかして19代目となる跡継ぎが出来たから出陣してきたのかな?と思えるんだけどさ、いくらなんでもこの姫じゃそれはちょっとねぇ・・・いや、ああ見えてもう一仕事済ませたのかもしれないけどw。跡継ぎ問題は置いておくとしてもさ(置いておいちゃいけないんだけど)、現時点では姫こそが『ドウコクに対する唯一の切り札』なわけでしょう?かつて殿に対して流ノ介が「お守りしようとしているのに、肝心の殿がご自分の命に無頓着では、正直頭にきます」と言ったけど、姫に対しても同じだよね。殿はその実影武者で封印の文字を使える唯一無二の存在ではなかったわけだから、家臣が止めるのも半ば無視で率先して最前線に出て行った理由も気持ちも、今はよく分かります。でも姫はそうじゃないわけじゃん。それなのに何故何の下準備もせず出陣したのかと。しかもタイミング的に最高だけど最悪じゃん。影武者の危機を颯爽と救ったことはよかったけど別に影武者がピンチだから慌てて駆けつけたわけじゃなく、たまたまそういうめぐり合わせだったってだけでしょう?。あれでもし殿が絶好調だったらどうするつもりだったんだってのな。いきなり目の前に現れて「我こそが真のシンケンレッド」だと名乗るつもりだったのかと。まぁ様子見のつもりが影武者大ピンチだったもんでついつい参戦しちゃいました!ってんならそれでもいいけどさ、でもシンケンジャーとなり戦い始めた当初、殿と同じぐらいの腕がありながらも流ノ介が殿に及ばなかったのって“実戦経験が少なかったから”だったよね。たとえ姫であれ“実戦経験”ってのはどうにもならないわけで、それを積むためだと言うのならなおさら大切な命を守るために周囲のサポートが必要だと思うんだけど、その為の気遣いみたいなものは今のとこ全く感じられないよね。それこそが姫が当主であるということなのかもだけどさ。
それにさ、その後のフォローが全く為されないってのはどうかなーと。戦ってる最中はまず外道衆を倒すことが優先だからグダグダ言わず私について来いでいいと思う(ていうか今回の外道衆ってなにしに出てきたんだろうね?)。でも屋敷に戻ったら家臣たちにこれまでの戦いに対して労いの言葉を「姫の口から」かけるべきじゃないのかなーと思うんだけど。それに影武者に戦わせるのは侍として卑怯だからというのが出陣の理由なのだとしたら、何よりもまず自分の身代わりとなった結果傷ついた殿に何か言うことがあるだろう!・・・ってわたし侍の世界を分かってなさすぎですか?わたしが言ってることって甘いんですかね?。殿と家臣という身分制度に最初から何の疑問も抱いてなかった流ノ介とことは、あとまぁ茉子さんはとりあえず現状を理解しようと必死でいろいろ考えてるんだとしても、さほど侍という身分に思い入れやらなにやらがないっぽい千明だけは「丈瑠と源ちゃんをこのまま放っておいていいのかよ!外道衆と戦うにはあいつらの力が必要に決まってんだろ!」とか言って二人を引き止める(追いかける)んじゃないかなーって思ったんだけど、そうはせず絶叫しながら号泣してんのを見て(千明ヒロインすぎるwww)、恐らく姫か丹波から事の次第と今後の方針が告げられ、その中で元より侍ではない殿はこれにてお役御免となることが当然のことというか決定事項として語られたんだろうなと補完したんだけど、そうであったとしてもなかったとしても、姫をどう描くつもりなのかは現時点では分かりませんがとりあえずは姫の口から家臣たちに「お前たちも辛いだろうが堪えてくれ」とかさ、そういうお言葉をかけさせるべきなんじゃないのかなー。誰に対してかは分かりませんが次回でようやく姫が「共に戦ってくれ、頼む」と言うようですが、それってまず一番初めに言うことなんじゃないのかと・・・。これで姫の侍としての力がたいしたことないってんならあらゆる意味で未熟なんだなーって見ることができるんだけど、封印の文字を会得したというだけあって戦いっぷりは殿に勝るとも劣らない・・・いや、バズーカの使い方とか下手したら殿以上に見えたし、烈火大斬刀を足で蹴り上げ重力も上手いこと使うことで肉体的なハンデを易々と克服してみせるところとか素直にカッコいいしさ、ていうか蜂須賀レッド最高!!!!!!!!!!なんだもんなぁ・・・・・・。ほんと複雑・・・。


確か1ヶ月ぐらい前にもうシンケンジャーに対してあーだこーだ考えたりするのやめますとか書いたような気がするんだけど、結局今もこうやってダラダラダラダラ思いのたけを書き連ねてしまっているのよねぇ・・・。やっぱりね、好きなんだよね、シンケンジャーが。今ははっきり言って面白くないし決して楽しんでるつもりもないんだけど、文句だろうが何だろうがこうやってポチポチ打たせるだけの力がある作品であることは間違いないんだと思う。少なくともわたしにとっては。
とりあえずは次回、爺(彦馬さんのほうね!当たり前だけど!!)の身に取り返しのつかないことが起きないことを全力で祈ります!
そして殿の鬱々が早いとこ吹っ飛び(となると恐らく十臓さんはジ・エンドでしょうが・・・)、わたしのハートを1年間掴んで離さなかった「フッ」笑いを浮かべ、「そこまでだ、外道衆!」と言ってくださいますように。


とかなんとか書いておきながら・・・殿と寿司屋が二人でイケメン寿司屋台をやったら大繁盛大行列間違いなしだと思いました(笑)。
ていうか見事なまでの憎まれ役を買ってでてくれた丹波の「寿司屋は寿司だけ握っていればよい」ってのにはあらゆる意味で頷かざるを得ませんでしたw。
あとあと、殿はいくらオトコマエだからといってもあんな顔中ガーゼだらけでフラフラ歩いてたらおまわりさんに職質されるよね、絶対w。