『侍戦隊 シンケンジャー』第四十四幕「志葉家十八代目当主」

まさか蜂須賀レッドを拝める日が来るとは思ってもみませんでした。覚醒したナスカさんと合わせて最高のお年玉をありがとうございました。


で。分かっちゃいたけどさ、やっぱり何でこの時期にこんなもん見せらんなきゃなんないんだろうって思ったわ。これまでの殿に纏わるモロモロ、十臓さんが言う歪みや言うほど自分の命を大切にしてそうもないところとか、あとまぁ具体的に何話のどこと指摘することは出来ないけど(見返すのめんどくさいし・・・)これまで殿が見せてきた数々の思わせぶりな視線やら言動やらね、それら全てが真の志葉家当主は別にいたというこの現実のための伏線だったと言われたら“あー、そうだったのかー”と納得するしかないわけですが、問題はさ、そう言われても
・・・・・・・・・・・・・・・で?
って程度にしか思えないってことなのよ。今となってはシンケンジャーという作品に対する熱がかなり冷めてしまったって部分は少なからずあるんだけど、それを差し引いてもなんていうか・・・なんかもう、どうでもいいやってな感じなのよね。展開そのものはあらゆる意味で相当なモンだと思うので、1クール目の自分のテンションでこれを見せられたならば冗談じゃなしに発狂したかもしれないけど、どこでどう間違ったんだか最早流ノ介たちが真の殿を受け入れようが受け入れまいが、殿が流ノ介たちに本当のことを隠していたことを悔やもうが悩もうが、ほんとどうでもいいって感じなんですよ。少なくとも寿司屋は「殿」ではなく「幼馴染」として接してるわけだし、千明が“越えたい”と願う相手は「殿」ではなく「丈瑠」なわけじゃん?。で、流ノ介たち三人は元々「志葉家当主」に仕えることが当たり前だったわけで、最初に召集された時点に戻ったってだけよね。志葉家当主が殿であろうが姫であろうがシンケンジャーとしてやるべき使命には何ら変わりないっしょ?(茉子さんだけは侍以前に女のプライドが許さないってか同性相手に頭下げるなんて絶対にイヤだって思いそうだけどw)。命の預け合いした相手が当主でなかったら何だってーの?姫はロボではなく折神単体で二の目戦を勝利できるほどの実力の持ち主のようだし、姫の戦いを殿を含めた家臣たちがサポートすりゃいいだけじゃねーの?ってぐらいにしか思えないのよねぇ・・・。つーかだってあと5話しかないわけじゃん。その5話でやれることって姫と共闘するかしないかの2択しかないっしょ。で、殿が真の志葉家当主でない以上、そしてどうやら真の志葉家当主が封印の文字を使えるようになった以上(爺と殿が手紙を読んで「まさか・・・っ!?」とかって驚愕してたけど、オイオイおめーら出来ないと思ってたんかよwと思いました)、姫と殿のどっちを取るかってな次元じゃないわけじゃん。そしたらもう流れとしては「俺たちは『殿様』に命預けるって決めたわけじゃねえ。『志葉丈瑠』って男に預けるって決めたんだ。お前が殿様であろうとなかろうと、んなもんは関係ねーんだよ」「最後まで共に戦いましょう!・・・・・・丈瑠・・・いや、殿ッ!」「お前たち・・・・・・」ってな展開になるしか考えられないわよね。そんで殿と流ノ介たちが力を合わせて身体はってドウコクさんにモヂカラ撃ちこめる道を作り、そこに「今だっ!!」なんつって真のシンケンレッドに封印の文字を撃たせるんでしょ。「志葉家の当主しか封印のモヂカラを使えない」という縛りがある以上、それを身代わりである殿が出来るわけがないわけだし。レッド(リーダー)が実は身代わり(ニセモノ)だった!ってのは最初から殿と家臣という“身分の差”があるシンケンジャーならではの展開だと思うし、やりようによってはものすごく燃えるクライマックスになっただろうに、ほんとなんでこんなことになっちゃったんだろう。伏線云々と前述しましたが、多分最初からこの「殿は真の殿の身代わりである」って設定はひとつの案としてあったんじゃないかと思うのね。で、最終的にどの時点で身代わり案で行こうということになったのかは分かりませんが、間違いなく“遅かった”と思う。わたしにとってはこれまでの話はずーーーーっと悩み苦しむ殿を見守り身もだえし続けた1年弱だったと言えるわけで、最後の最後に最大の苦しみを与えられズタボロ状態で悩むであろう殿はめったくそカッコいいとは思うしこれぞ殿の真骨頂!だとは思いますが、こういう展開になるのであればこれまでの過程でもっとその“悩みっぷりの質”を上げられなかったかなーと思うわけ。演技力の話じゃなくてね(まーそれもちょっとはあるけどさ)、殿が“なぜ”“何を”悩んでいるのかってのがもうちょっと見えればよかったかなーと。あとさ、やっぱ殿と爺との会話の中で本当の志葉家当主の話がちょっとでも出てたら良かったのにな。今思えばディケイドとのコラボ回なんかは絶好の機会だったじゃん。あの時点ではまだ身代わりで行くか未定だったとしても終盤になって入れてきた家臣たちの家族話の時とか爺の休暇ネタの時とかさ、さすがにあのあたりでは決まってただろうからもうちょい「真の志葉家当主」の存在を匂わせるような描写入れられなかったんかなと思う。殿が“何かを抱えている”ってことは1年を通じて描かれてきたことなのに、どうしても“唐突”な感じがするんだもん。せめてあと10話あれば「姫」に対してある程度の説明をした上で、家臣たちの葛藤→殿への想いを再確認、悩み続けた殿の覚醒(その過程で多分十臓さんとの本当の決着があるだろうし)、そしてドウコクさんとのラストバトルとそれなりのステップを踏むことができるだろうけど、何度も言うけどあと5話だぜ?ここに来て追加メンバー(だろ?)ってさー『志葉家当主』を何だと思ってんだってな話だろ。つーかもっと言っちゃえばアクマロさんは何だったんだってのな。よくよく考えたらあの人の頭にあるのは“地獄が見たい”って願いだけだったわけでさ、その結果最後のツメが甘くて自爆したようなもんじゃん。シンケンジャー横槍入れてただけじゃん。アクマロ編まるっとカットしても問題なくねえ?って思うとつくづく後半は何やってたんだろう・・・ってぼんやりするわ。てか封印されてたドウコクさんはともかく地獄大好き★なアクマロさんもまぁともかく、シタリさんあたりは志葉家の当主が入れ替わってることに気づかないわけ?確信には至らずとも何か違和感を覚えてもいいと思うんだけど。つーか志葉家当主のモヂカラは火だって分かってんだったら今回のあのアヤカシ姐さんをさっさと投入しろよおおおおおおおおおおおおおおシタリ使えねえええええええええええええええええ!とすら思いました。でも薄皮姐さんが戻ってきてくれて喜ぶシタリさんはまるで放蕩娘が戻ってきた初老の父親の図って感じでホッコリしましたが。
でさ、いっっっっっっっっっっっっちばん可哀想ってか情けないってか・・・・・・あれって何だったんだろうと思わずにはいられないのが、“現代の志葉家当主”である殿に恐竜折神を託した初代当主の烈堂さんですよね・・・・・・。せっかく託した恐竜折神の扱いも「そういやあれあったじゃん!恐竜!」って程度だし・・・・・・。いや、烈堂さんこそ身代わりだって気づけよってな話なんですが(笑)。


何やら次回予告では真・シンケンレッドとともに決めポーズ取る家臣たちの映像があったように思いますが(ちゃんと見てなかった)、寿司屋の扱いはどうなるんだろうね。寿司屋はあくまでも“殿の幼馴染”であって姫とは何の縁もないどころか侍ですらないわけでさ、姫はともかく姫についてるあのイヤーな感じの爺が寿司屋の存在を認めるわけがないわよね。アバンの書初め?で電子モヂカラ使いのくせして誰よりも嬉々として文字を書く練習(でも“烏賊”は書けないw)してたことを思うとちょっと気の毒・・・。ま、どうでもいいんですけどね^^。