『4号警備』第2話

ああなるほど。獅子丸は朝比奈に一線越えさせないための存在なのか。こじつけるならば火村に対するアリスのようなものだと考えると、その火村のポジションを窪田くんが演じてるってのはちょっと面白いかな。
ホテルで働き笑顔で客をもてなしたいという夢を実現させた女性がその笑顔が理由でストーカーに狙われ社会からバッシングされるという不条理すぎる話でしたが、仮面をつけ匿名で他人を批判する奴らに見せた朝比奈の激しい怒り。この場面(+週刊誌の記事)で朝比奈もかつて同じように匿名の悪意をぶつけられたことがあるのだろうなと察せられる。さらに言えば今の他人に対するヒネた軽さもそういう経験があってのこと、そうやって自分をコーティングすることで内に抱える憎しみをなんとか抑え込んでるのかなーと。1話の感じだとそれを誰かが言葉で説明しちゃいそうなもんだけど、今回はそうしなかったことで脚本に対する希望がみえてきた気がします。
で、1話から挿入されてる朝比奈の過去回想の中でニヤリと笑う賀来くんはまだ野放しなのかと思ってたんだけど、逮捕済みなのか。となると、被害があってからでなければ動けない警察という組織を辞め民間の警備会社に入り、格闘技を身につけ強くなっても「恋人を守れなかった」過去に囚われやり場のない怒りと憎しみ、なにより自分に対する無力感をどうすることもできないのが朝比奈という青年なのか。
たぶん石丸にもそういう何かがあって、どうしようもないなにかを抱えてて、そんな二人が4号警備の対象者をなんだかんだで協力・共闘しながら守り続ける中で救い・・・というと陳腐だけど“それでも生きる”ための自分なりの何かを見つけるってなドラマになるのかな。
初回はいいとこなしだった獅子丸だけど、今回は予備のGPSを朝比奈に対してさえそうとわからないように持たせておくという機転利かせたことが警護対象者の命を救うことに直接結びついたわけで、剛の朝比奈に対し柔の石丸じゃないけど、お互いに“やれることをやる”ことで対象者を守ろうとしてるってのはありがちだけどわりといい関係性だと思うし、この調子で最後までじわじわ盛り上げていってくれるといいな。