『妖怪人間ベム』第8話

夏目回かと思いきや、まさかのレオナ回でした。大量のおにぎりといい夏目一家の命を救ったことといい、この大活躍はもっと賞賛されてしかるべき。
夏目一家だけでなくレオナもきっと根っからの善人というわけではなく、いい人間であろうと必死で努力しているってことなんだろうな。それが緑汁注入されたわけでもないのに息子の仇に対するボコりっぷりに見えた。どれほどの怒りに駆られていたんだとしても、無抵抗の相手をあそこまでボッコボコにできるってのが夏目という男なんだと思う。自分でもそう自嘲してたけど。そんな自分を自覚しつつ人に優しくすることで必死にバランスを取っているのだと思う。それは偽善とは違うよね。
だからベム様は
「貴方は、そんなことをする人間ではないはずです」
と言い切った。そして
「貴方に、そんな恐ろしいことさせるぐらいだったら、俺が殺ります。俺は貴方を見て、人間になりたいと強く思えた。・・・人間に憧れを抱かせてくれた貴方の為だったら、俺は、ただの妖怪になっても構わない!」
とまで言ってのけるんだよね。
「俺は、ただの妖怪になっても構わない!」は予告で聞いてたんでそれがどういう流れで投下されるのかと相当ワクテカしてたんだけど、予想と期待以上のベム様献身愛に慄いた。夏目さんのためなら長年の夢も希望も捨ててやると、そういうことですよね・・・。でさ、ベム様の何が凄いかって見返りを一切求めてないってことなのよ。夏目さんにそんな恐ろしいことをさせたくないと、これ以上夏目さんに苦しんで欲しくないと思うただその一心だけなんだよね。なんて健気なのよベム様・・・。そしてそんなことしたら大好きな夏目さんがもっともっとずっと苦しむことになるだなんて思いもよらないんだよね。なんて愚直なのよベム様・・・。夏目さん頼むから嫁にしたみたいにベム様を抱きしめてやってはくれまいか(できれば背後からあすなろ抱きでお願い申し上げます)。


直接の感想からは逸れるんだけど、夏目のような立場になったとして、「復讐を遂げる」ことと「復讐を諦める」ことと「自分の代わりに他人が手を汚してくれる」ことってどれが一番苦しいのかなぁなんて考えてしまった。もちろん復讐の理由や復讐を願う人間の性質によって違うだろうけど。あとやっぱり復讐の道具として『拳銃』を使えるってのはヘンな言い方だけどずるいよね。これは復讐に限らず自殺にしてもそうだけど。なーんてことをちょっと思ってしまった。わたし、疲れてんのかな^^。