
- 作者: 東直己
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: 単行本
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ハーフボイルドシリーズ第2弾。とは言え、私的には便利屋シリーズのサイドストーリーという感じ。思い描いていたちょっと先の未来と天と地ほど違う生活を送る省吾が、ひたすらうじうじと心の中で毒づき、毒づいた自分に対してまたうじうじと文句を言うという爽やかさの欠片もない物語なので、前作のような生き生きとした感じはありません。でも人生谷も経験しなけりゃいい大人になんてなれないと思う。だから省吾の成長記録の1ページとして、これはこれでいいと思う。
北海道警批判が根底にあるのは相変わらず。それが筋に関わるならばともかく、今回もさほど関係があるとは思えないというか、いささか強引な感じは否めなく、毎回毎回うんざりするほどの堕落っぷり腐敗っぷりを読まされてはっきり言っていい気持ちはしないわけですが、東さんの作品を読みたいならばこれはこれでもう一貫した主義主張として認めるべきですね・・・。
グロ大に友達と言える存在ができた省吾ですが、この先省吾がどんな選択をするのか、続きが楽しみです。