「脅さず殺さず」と掲げている以上斬ったはったになることはないわけで、弁蔵と宗次率いるふたがしらの壱師VSナリ様(だけはなぜか役名で呼べない)率いる赤目の戦いとしてはこういう形になるであろうことは明らかなわけで、だからまぁカタルシス的なものはさほどなかったものの、颯爽とした終わり方でこれはこれで「ふたがしら」の物語としては悪くないんじゃないかな。芦名星ちゃんの元女頭領が加わったのもグッときたし(見ながらずーっと新感線でやるとしたらどんなキャスティングになるかなーって考えてたんだけど、この役はやっぱ小池姐さんだよなー)。
ていうかここまで期待したほどの絡みはなかったものの(いや、絡みまくってはいたんだけど、絡ませ方というか画として思ってたのとちょっと違ったというか)、最終回でついにきましたわよ!!。
火盗改を赤目が押し込みやってる堺屋まで連れて行き、両者をぶつけたのを確認したら捕まらずに逃げ切るという役目を果たして座り込んでる弁蔵のところへ「一人で向かって」クールに褒める(腕を認める)宗次ってなシーンなんだけど、走り回ってヘトヘトの弁蔵は座り込んでて、涼やかな宗次はその横で立ったままってコレ!。こういうのって宗次を座らせるかしゃがませるかすると思うのよ。現代劇だったら確実に拳ごっつんこするシーンなんだけど、このふたりは目を合わせないんだよね。一番大変な役割を単身でこなしへたりこんでる弁蔵を“そういう形”では褒めない宗次ってこれよこれ!このワンカットはまさに『ふたがしら』であることを象徴する画だった。同じじゃなくて違うから『ふたがしら』なんだもんね。
着物の着こなしが残念すぎるナリ様も、最後にエロスとタナトスが混じりあうさすがの表情で〆てくれたし、とにかくカッコいい時代劇でした。もう太一カッコいいって何度言ったかわからん(笑)。
現代劇と比べていろいろと大変なことが多いでしょうが、文化として時代劇は作り続けて欲しいし、そのためには若いスタッフを育てる必要があると思うんですよね。だからWOWOWにはぜひともまたこういう時代劇を作って欲しい。そしてそこに太一がいればなおヨシ!(結局これw)。