『dinner』最終話

結局嵐のように現れてそよ風を残して去っていく江崎さんかっけー!ってな話でしたが、辰巳さんの料理がキッカケでシェフの道を志した江崎さんがその恩返しの気持ちでロッカビアンカの危機を救う・・・ってのはいい話だけど、そもそも世界一の店であるテレーザからあそこまでの好条件で料理長を任されるほどの男がなぜ「料理人の派遣会社」に登録してたんだ?ってのは今更ながら引っ掛かったw。性格に難があるからってのは確かにそうだろうけど、それにしたって圧倒的な技量なわけでしょう?その技量の前ではアレな性格なんて問題じゃないと言い切れる気骨ある料理人(店)はいなかったのかよとw。
てか派遣会社にシェフの派遣を依頼したのは支配人の独断なわけだよね?。ロッカビアンカが常にその派遣会社を利用していたということではないわけだよね?。そこいらへんを考えると江崎さんがロッカビアンカに来る最初の段階ってかその設定が今にして思うとどうだったのかなーという気がしなくもない。
それに、☆持ちの店は日本に3軒しかないって言ってたけど、ロッカビアンカは今井さんの料理が決め手になり☆2つ持ちになったわけだよね?。つまりその格付けを信じるならば日本ナンバーワンってことだよね。そんな料理を作れる人がいくらオーナーシェフの看板(名前)で繁盛してたといってもものの1か月で店に閑古鳥鳴かせるかな・・・とも思うし。それこそ数馬やはづきあたりのまだ若い料理人だったら確変することもあるだろうけど今井さんクラスになると劇的な成長ってのはもう期待できないと思うんだよね。だから今井さんが江崎さんとの勝負に「勝った」理由は腕が上がったわけじゃなく“気持ち”だろう。
・・・と考えると、じゃあ辰巳さんが倒れた後、客足がどんどん遠ざかっていた頃の今井さんってどういうモチベーションで働いてたんだろうなぁ・・・ってなぁ。
というか、江崎さんと共に働くことで今井さんはメンタル面での成長を遂げたということなのでしょうが、だとしたら長年自分の片腕として使っておきながら今井さんを“その程度の存在”で留めておいた辰巳日出男って一体・・・・・・と思えちゃう。
江崎さんは確か辰巳さんと共にたった2人しかいないテレーザで修業することを許された日本人ってな話だったと思うんだけど、だとしたら辰巳さんは江崎さんの顔ぐらい知っててもいいと思うんだよね。その気になればどんな男か確認することぐらいはできたと思う。だけどしなかったんだよね、辰巳さんは。多分必要な情報は“腕”だけで、顔を含めた人となりはどーでもいいんだと思う。そこいらへん江崎さんと同じなんじゃないかなーと。
とすれば辰巳さんが今井さんのメンタルを強くしてやれなかったのもむべなるかな・・・と思うけど、だけど江崎さんは今井さんを始めロッカビアンカの従業員たちをメンタルから変えた。辰巳さんの下で働いていた者たちを変えた。
・・・・・・辰巳さんって一体。
市場で辰巳さんと江崎さんが交わってたけど、あそこで辰巳さんが江崎さんにこの男こそが自分不在のロッカビアンカを守り支え変えてくれたと解ってる上で「あなたはきっといい料理人なんですね」って言ってくれてたら全然違ったと思うんだよねぇ。江崎さんのフォローではなく辰巳さんのフォローのために。別に江崎さんを江崎さんだと口に出して認める必要はないのよ。辰巳さんは全部承知してるんだなって視聴者に分からせてくれればそれでいいの。それがあれば辰巳日出男の偉大さが伝わってきただろうし、そんな男が作った料理がキッカケだからこそ江崎さんがここまでの料理オタクになったんだと思えただろうになーと。
・・・・・・ていうか料理オタクで思い出したけど、江崎さんはあれ今井さんが料理長ってか格付け用の料理を引き受けると言ったならばテレーザに行くつもりだったんだよね?。だけど今井さんが無理ッスとかこの期に及んでもまだヘタレてるから辰巳さん不在のロッカビアンカを守るためにテレーザ行きを断ったわけだよね?。でも結果として今井さんは自分を越え、そのタイミングで辰巳さんの意識が戻ったと知らされたと。そういうことなら俺がこの店にいる必要がないと江崎さんがロッカビアンカを辞めるのはいい。恩返しのつもりでいたならばそれは当然の選択です。でもそこで元の職場に戻るってのが理解出来ん。真の料理オタクならば自分のプライドとかお構いなしでテレーザに「やっぱ俺料理長やってやるぜ」って連絡するはずだろうがと!。
・・・・・・と考えると、あの薄暗く狭いキッチンで何やら下ごしらえしつつラジオから流れるロッカビアンカ2つ星ゲットのニュースにガッツポーズした江崎さんは、テレーザに「いやもう遅いし。きみが断った後違う人に決めちゃったし」と言われてしまったなれの果て・・・・・・なのかと思うと泣けるわ(ノД`)・゜・。
そして2つ星を与えたのは今井さんの料理だけでなく江崎さんの存在があったからだろうに、審査の後江崎さんが店を辞めたことを知らないで2つ星つけちゃった格付け会社の信用大丈夫・・・?
そしてそして江崎さんがいるからこそ追加融資を強く進言したであろう勝村さんの社内での評価も心配です・・・・・・。


とまぁ最終回もツッコミどころありまくりでしたが、でも今回に限らず後味はいいんだよね、このドラマ。それはやっぱり江崎さんのキャラ造形によるものだと思う。久々に正しい江口洋介の使い方を見たなと。江口以外もみんなそれぞれ役にハマってたので安心&気楽に見ていられたし、この枠の最後に相応しいドラマだったと思います。裏にもう1本ドラマがなかったらもうちょっと多くの人が見ただろうなーと思うとやっぱ同じ時間帯にドラマ2本ってのはいいことないよね。誰も得しないもん。