『泣くな、はらちゃん』最終話

ああ、このドラマってファンタジーだったんだ。
はらちゃんを求める越前さんに傘を差し掛けたのははらちゃん・・・に見えたけど全く違う別の人で、その人との新しい未来に向けて越前さんの時間が進みだす・・・・・・・んじゃないか?と予感させるようなエンディングになるんだと思ってたんだけど(百合子さんに「越前さんが他の人を好きになったらどうする?」と聞かせたのはその前フリだとばかり)、そうはならなかった。越前さんの側にはこれからもずっとはらちゃんがいるってなことだよね、これ。
それってなんていうか・・・健全じゃないというか、このラストシーンを見ながら今はいいけど越前さんはこれから歳を重ねていくわけで、はらちゃんはそれでも変わらず越前さんを愛してくれるでしょうがあの頃のまんまのはらちゃんに越前さんはいつかきっと老いた自分を見て欲しくないと思う日がくると思うわけで、だから今どれだけ寂しくて会いたくても胸チクチクでラブラブな「新婚さん」のままお互いの場所で生きていくほうがいいんじゃないかなーとか思ったんだけど、そういうドラマじゃなかったんだ。
わたしはこれまで現実問題云々と書いてきたけど、そもそもそういうドラマじゃなかったんだよね。寓話ではなく徹頭徹尾ファンタジーだったんだ。
ノートを振ればいつでもはらちゃんが会いに来てくれる。寂しいときはそばにいて抱きしめてくれる。雨が降ったら傘を差し掛けてくれる。そう思えるから越前さんは前向きになれた。自分なんていなくなっても世界は何一つ変わらない(だから自分なんていなくなっても構わない)と思っていた越前さんが、まずは世界に片思いするべく自分が変わろうと、自分を好きになろうと思えるようになった。それでいいのだろう。越前さんにそのための力=愛を与えてくれた相手が漫画の世界の人だとかそれは別に重要なことじゃなかったんだ。もっと素直に見ればよかったんだな。
ファンタジーだと思えば弟のクズっぷりも腹立たないよね!。
・・・・・・・・たっ立たないもん><はたらけひろし><。


田中さんとの別れのシーンは良かったわー。世間的にはこのドラマって泣ける枠のようなのにわたしの涙腺は全く刺激されないもんで疎外感を抱いたりしてたんですがw、このシーンはちょっとキタよ!。田中さん役は事務所枠なので言ってしまえば年恰好がそれなりであれば誰がやってもいい役だと思うんだよね。なかまるくんでもまっすーでもよかったはず。でもこのシーンの切なさは、優しくてあったかい感じは、マルだからこそだせたと思う。
今期はマルとヤスが揃っていい仕事をしてくれて誇らしいですな!。