『インビジブル』第9話

11歳ってありましたっけ?それぐらいの年で何度も補導歴があっての殺人事件の被疑者とされていて、それを警察一家が圧力をかけて揉み消した(表沙汰にならないようにした)のだとして、成長したその子供が名前も変えずにそのまんま「猿渡紳一郎」として警察官になってるどころか現職が「監察官(捜査一課長代理)」ってなんの冗談よ。
しかも「リーパー」なる名前で父インビジブルの時代からクリミナルズとして活動してて、度を越した(依頼の範疇を超えて)仕事っぷりを理由に出禁になったって、筋金入りの殺人狂じゃねーか。

そんな人間がたとえ表向きは更生したフリをして「警察官になりたい」と望んだとしても、マトモな親兄弟親戚ならば犯罪歴のある(それを揉み消した過去がある)者は警察官になれない・なってはならないと諭し止めるだろうし、警察幹部である自らの保身のためにも問題児を警察に入れることはまかりならんとなりそうなものなのに、まんまと警察官になってるってことは親兄弟親戚の許可・協力があってのことだろうわけで、猿渡一族あたおかですかよ。

そして「後頭部の火傷」という発言からこの時点で「リーパーは猿渡」だと気づいてるくせに、片手だけ手錠でハンドルに固定して動きを封じたつもりの志村さんが相変わらずのドジっこすぎてだな。
あんないい感じの針金が都合よく転がってるだなんて普通は思わないから手錠を外せるとは思わなかったにせよ、片手フリーの状態じゃスマホを操作できちゃうわけで、誰かに連絡することも、警視庁に仕掛けた爆弾のスイッチ押すこともできちゃうのに、両手を固定しなかった志村さんのミスですよね。

でもわたしはそんな志村さんがすき。

なので、志村さんのバディである安野を「ついでに」もしくは「勢いで」殺しちゃって、自分のやった安野殺しに固執するあまり暴走刑事として腫れ物扱いになってる志村さんを「監視する」職務を得て、安野を殺した犯人=自分を必死で探す志村さんを監視という名目で堂々とストーキングし、邪魔者の課長を殺してついに志村さんの相棒ポジションに収まってウキウキな猿渡の気持ちがわかってしまってYABAI。


警察一家に育ったがゆえに警察が権力者に忖度しまくりの組織であり、警察では裁くことができない犯罪者がいることを幼いころから「理解」していたけど、それでも警察一家に育った者として警察官になる以外の選択肢がない猿渡に父インビジブル接触し「リーパー」として育てましたと、猿渡は猿渡の「正義」のためにリーパーをやってますなんてことにはならず、猿渡は真正サイコパスとして描かれそうなところは評価するし、最終回で志村さんとの濃厚な絡み(いろんな意味でな!)があればわたしはそこそこ満足できてしまいそうな気がしますが(そうなればいいなと思ってますが)、インビジブルとクリミナルズのやりとりが「お仕事掲示板」だったり(ボタンクリックでキャンセル受け付けってなんだよw)、バイト感覚で集めたチンピラに護衛させたりしてるぐらいなので、そういうことなら猿渡の気持ちがわかるわたしにせめてそういう意味での濃厚な絡みをくれ。