『麒麟がくる』第3回「美濃の国」

前回が「動」だとすれば今回は完全なる「静」の回でしたが(正確に言うと、動乱の前のもしかしたら3話にして最後かもしれない小休止回)、それでも45分があっという間に過ぎていったので、今年は大丈夫!わたし完走できる!!と9割方確信できました。野生のリスを捕まえられるってどんだけやねん!とツッコミつつw特に駒と帰蝶と光秀母のパートを楽しんで見られたことは大きい。
駒を助けた『大きな手のひと』はそれを語った初回の時点で光秀の縁者、もっと言えば父親なのではないか?と予想できたけど(そう思わせる意図を感じたけど)、続く3話で『その人』の話をさらに掘り下げ劇中で「美濃の人間」として駒(たち)に認識させることまですることにどんな意図があるのだろうかと、父親と思わせておいて全然違う人物であり、それが局面を変えることに繋がるなんてことになるのだろうか?とか頭の半分で考えつつ、女性だけの日常パートが流れを止めることなく見られるものであったことが嬉しい。

このあとにくるであろう辛い展開のために、すごろく51連敗の事実を含め(幼い帰蝶のためにわざと負けてやったのだとは思いますが、凶を連発したこともあるしガチで51連敗だったかもしれないw)このほのぼのシーンのことをしっかりと覚えておこう(と思った瞬間ドリフばりのくしゃみをする十兵衛おまえwww)。

しかしながら、1.2話と比べてグッと出番が増えたもんで、帰蝶が出るたびに「これも撮り直したんだなぁ・・・」と頭をよぎるのはいかんともしがたく。春だったはずが冬に・・・。
川口春奈帰蝶だと駒たちに51連敗の話をしても「可愛いなあ」ってなもんだけど沢尻エリカで想像すると駒にマウント取ってんの?となりそうだよなとか、夫の死についてどう思うか?と聞いてきた帰蝶を見送る十兵衛の横顔が大層麗しかったけど、この顔も撮り直しなんだな・・・っとは思っちゃうよね。それもまあもう少しのことでしょうが(10話ぐらいまで撮ってたんでしたっけ?)。


ってな前半から、今回のメインである「現在の美濃及びその周辺の勢力図」の説明、守護と守護代、土岐家と利政の関係性を描く後半の温度差が凄まじい。

「私が、頼純様を・・・!?」とわざとらしさ全開で驚く父親をドン引きで見る息子
からの
「操り人形に毒は盛りませぬ」

って、
ぽかぽか陽気から氷点下じゃねーか。この一言で事足りちゃったよ!。


お前は誰の子かな~?と義龍にこそこそ吹き込む頼芸の背後で利政が見た!やってんのにはゾクッとしたし。蝮マジ蝮。

そして利政の操り人形に毒は盛らない発言に怒りと恨みと怖れが入り混じった表情をみせ、織田に利政を殺せと手紙を送る一方で「我が子と思うて頼りにしておるぞ?」と義龍を煽るわたしの尾美としのり最高。

そして見た目だけならめっちゃ強そう&デキる男っぽいのに、克典の信秀は次も負けるんですよね・・・w。


これまでのところ、それほど出番も台詞もあったわけじゃないのに本木雅弘のあらゆる意味で強すぎる道山の存在を抜きにしても正直期待外れかな感があった英明さんの義龍ですが、鉄砲の試射という名目で十兵衛と二人っきりになり「お前の知識を俺にくれ。嫌か?」と口説く(意味深な言い方w)義龍、というか、英明さんの義龍に口説かれる博己くんの十兵衛にハウン☆となれたのでよいです。よいです。
この十兵衛が約束通り義龍につくのか、それとも義龍を裏切って父・道山につくのか、どっちでも美味しそうだわー!。

ていうか、鉄砲を入手したあとちょっとは撃ってみたにしても持ち帰って殿に渡したあとは触れる機会などなかっただろうに、涼しい顔で命中させちゃう十兵衛なにげにすごいよね。旅の道中でちょっと撃ったと言っても誰かに教えてもらったわけじゃないだろうし、見様見真似でこれって銃の才能あるんだなってことが台詞やナレで説明されずとも見てれば解る。こういう画面作りはとても好ましいです。