『麒麟がくる』第13回「帰蝶のはかりごと」

予告で頼芸がなにやらアワアワしてるシーンがあったもんで尾美としのりが大の好物であるわたしとしてはこりゃあ楽しみだぞ!とウキウキしていたわけですが、まさかあんなことになってのアワアワだとは・・・・・・。
鷹を使って暗殺を企てたのがほんとうに頼芸なのか、そうと思わせる誰かの仕業なのかは定かではないものの、それがなにを意味するのか、蝮が自分に対しどんなメッセージを送っているのか頼芸ならば瞬時に理解できただろうけど、ビビるより(自分のことより)もまず無残に殺された鷹ちゃんに泣きながらほおずりする頼芸様にオノレ蝮・・・っ!!となったよね・・・。
梯子外された形になった義龍は気の毒だけど、頼芸様の心がボッキリ折れてしまうのはわかる。可愛がってる生き物がこんなことになったらそりゃ人格も崩壊するわ・・・。うちのいと子がこんなんされたらわたし確実に即死・・・。

「マジで戦をするつもりじゃなかった」「国衆に活を入れようとしただけ」ってのはたぶんほんとだろうと思うけど、その結果自分がどれだけ嫌われているのかを知る、十兵衛にすら「どちらかと言えば嫌い」と言われしまった利政には笑ったけど。

そして板挟みになって泣く十兵衛はただのご馳走です。ありがとうございます。


尾張パートは楽しみにしてた抹香投げがなかったこともだけど(やるとしたらそこが信長覚醒のタイミングになるだろうから今回を終えてみればまだそのタイミングではないことは明かで、ゆえにやらなかったのだろうと理解できるけど、でも染谷信長にはぜひともやって欲しかったんだよーう!)、平手の切腹がほぼナレ切腹であったことに驚いた。「この平手」がなにがどうなって信長のために切腹するのかと思ってたけど、平手の切腹など全く意に介さない信長(と帰蝶)という描き方になるとはねえ。

で、帰蝶様。「父上との戦」モードに入った帰蝶様がさすが蝮の娘っぷり、いやそれどころか父上を上回る策略家っぷりでテンションあがったわー!。
いつまでも沢尻さんだったらと考えるのもなんだけど、今回の伊呂波太夫に砂金入りの袋を積み上げる帰蝶はまさしく沢尻エリカの真骨頂だろうし、沢尻エリカVS尾野真千子を見たかったと思ってしまう。
でもそれはそれとして、川口帰蝶の「可愛い顔してエゲつないことしますね」感もまたいいよねえ!。むしろいかにもやりそうな帰蝶ではないからこそエグさがより増すし、みるからにやり手っぽい感じがしないからこそ伊呂波太夫も「なるほど、蝮の娘だけある」ってな感じのほほーう顔したんだろうし。と同時に今度は夫を父に殺させないという強い決意も感じさせるので(大事な娘の婿にそんなひどいこと(毒殺)するわけないだろうという利政に「どの口が言う!」と全視聴者がつっこんだであろうw)、「これは父上との戦じゃ」という台詞に力があった。そうだよな、帰蝶には父上の言いなりになって夫を殺された過去があるんだもんな。

・・・と考えると、今回「言葉は刃物ぞ、気を付けて使え」と言われた義龍が長良川で道三になにを言うのか楽しみすぎるんだけど!!。


初登場の蔵之介秀吉はなぁ・・・・・・。
東庵のことはおもいっきりスルーで駒にまとわりつく秀吉は実に秀吉だし、頭の回転の速さや腹黒感は見て取れる、というより全く隠していないように見える(だから喋り方がわざとらしいのだと)秀吉ってのは秀吉像としてアリだとは思うんだけど、そうは思えど佐々木蔵之介に秀吉感が皆無すぎて。身長とかスタイルといった見た目の秀吉じゃないだろ感は勿論のこと(猿というよりやっぱ駱駝よね・・・)、なにより染谷信長に対する秀吉としていくらなんでもバランスが悪すぎやしないだろうか。あくまでも主人公である光秀のライバルとしてのキャスティングであることは理解してるけど、そうは言っても信長とのバランスは超大事なわけで、今の段階では染谷信長の草履を懐で温める蔵之介秀吉はまったくもって「みたくない」という感じ。