チェイスと剛の物語が終わり、あとはハート様と進ノ介の殴り合いを見るだけだと、どれほど熱い拳のぶつけ合いが、男と男の戦いが見られるのだろうかと期待と興奮でパツンパツン状態でその瞬間を迎えましたが、もはやハート様にそれだけの力は残されてなかった。
「こいつは俺と戦って消えたかったんだ。死を悟っていたからこそ」という進ノ介にはテメーそれがわかってんならハート様の拳を受け止めてやれよと、殴ってやれよと、そう(画面に向かって)言わずにはいられなかったけど、シグマとの戦いでコアを破壊され、そして超高層階から落下する進ノ介を助けたことで、ハート様はもう姿を保つことすら限界だったのだろう。
わたしとしては、そうであればなおさらハート様に全力拳をぶち込んでやるべきだろうと、だってそれがハート様の『望み』なんだからと、そう思ってしまうのだけど、まぁ・・・・・・一発喰らったら即消えてしまうほどの限界だったんだろうなと、進ノ介はそれがわかってたから戦ってやらなかったのだと(戦おうとすらしてやらなかったのだと)、そういうことでいいや。
(だって「半分死んでる」んだもんね・・・。ハート様が目の前にいるっていうのにそうハッキリ言っちゃう進ノ介って最後の最後まで・・・・・・)
(さらに言えば、落下した進ノ介を物理的に助けたのがハート様であるならば、彼岸に行きかけた進ノ介の魂に戻れと告げるのはチェイスであって欲しかったです・・・・・・)
最後まで不敵だけど爽やかに笑いながら誇り高く散って欲しかったんで、あきらかにホースで撒かれた水でびしょ濡れなうえに(なんでこんな無理めの演出だったのだろうか。シグマを倒したことでグローバルフリーズは防ぐことができたわけだからその時点で雨が止んだってなんらおかしくないだろうに)メソメソ泣いて「覚えていてくれよー」と進ノ介に縋るハート様には一瞬まがおになりかけたけど、でも友達がどんどんと減ってついにひとりぼっちになってしまったハート様がさいごのさいごで新しい友達を得ることができて、それもロイミュードではなく敵であったはずの人間が友達となって「忘れるもんか」と言ってくれたことは救い。
だから涙でぐしょぐしょになりながらも最期の瞬間のハート様は最高に美しかった。
1年間通して戦い続けた『敵』の王としてはありえないほど、綺麗に幕を下ろした。
それは心からよかったなーって思う。
わたしだってハート様のことを忘れないし、ブレンさんと072のことも忘れないよ!!。
剛も笑顔で前に進めたようだし、気持ちいい最終回でなによりです。1年間ありがとうドライブ。