中山 七里『追憶の夜想曲』

追憶の夜想曲

追憶の夜想曲

ああ、なるほど。前作にあたる作品を読んで主人公・御子柴礼司の「過去」がハッキリとは描かれない、具体的に言えば「動機」の部分が描かれなかったのは、全何作になるのかはわかりませんがそれはシリーズを通して描くつもりだからということか。法廷の場でそれを明かした(自ら暴いた)ことでこの先弁護士としての御子柴礼司はどうなるのかということも含め、これからの展開が楽しみ・・・・・・なんだけど、これ続くよな?。
ところで、前作を読んだ時はもちろんそんなことは思わなかったのですが、今作は記憶が鮮明なせいか“鋭い法廷弁論を武器に高額報酬で黒を白に変える男”である御子柴が某無敗の七三弁護士と重なってしまってですね(笑)、キャラ造詣というか性格・性質は全く違うんだけど、依頼人の利益(ひいては自分の目的・目標)のためには無茶で無謀で奇抜な手段を取ることも厭わないその強引で大胆な法廷での戦い方、その手法であり考え方が似てるように感じられて、だもんで正真正銘シリアスで笑いゼロの世界観でありながら私の脳内ではあの七三弁護士の弁舌で聞こえてしまってどうしたもんですかねーと(笑)。
御子柴×少女はわりとときめきました。