伊坂 幸太郎『オー!ファーザー』

オー!ファーザー

オー!ファーザー

なんの事前情報もなく当たり前のように手に取って、読み始めたらかつての伊坂節のオンパレードで、うっわスカしてる!うっわ伊坂!!なんてニヤニヤしながら読み進め、そしたらあとがきに「これは2006年に地方紙で連載していたもので、こういう言い方はあまりしたくないのだけど自分の『第一期』の最後に書いた物語です」的なことが書かれてたんで、なるほどなーと思いました。伊坂が戻ってきたわけではなく、かつて書いたものを今出す気になったと、そういうことなんですねと。
戻ってきたと書いた理由は、私はやっぱりこういう伊坂が好きだからです。日本だの社会だの魔王だのそんな大きな話ではなく、自分の目の届く範囲での物語をピリっとスカした目線で語る伊坂の方がやっぱり好きなんだなーと思ったからです。モダンタイムス以降の第二期も追い続けてはいるので、確かにそういったものと比べるとスケールダウンというか・・・小粒であり地味であり、もっといっちゃえばチンケでチープな感じはするけれど、でもやっぱりこういう伊坂が好きなのだ。
母親が何かと言うとすぐ映像化するなら誰がいいと思う?と聞いてくるので今作も妄想してみましたが・・
由紀夫が岡田まーくんで多恵子が多部ちゃん。鷹さんは江口、葵さんは竹野内、悟さんは蔵之介、勲さんがつっつんとかどうでしょう?。このメンツで映画化されたら間違いなくときめくね!(笑)。あ、知代さんは深津さんで!。