『苦情の手紙』@博品館劇場

馬場さんと田中良子さんと柄谷吾史さんの回(ひまわり系列バージョン)と、ゲキブルー(まんぺ)とジャスミン木下あゆ美様)とオーブルー(合田雅吏さん)の回(ダストバージョン)を見ました。


ステージは上手とセンターに同じ角度で2つの椅子が、下手にちょっとだけ引いた感じでもう1つの椅子が置かれ、それぞれの背後にはたたみ1畳ほどの茶色い板があり、上手は赤い紙、真ん中は青い紙、下手は板が立て置きではなく横置きで黄緑(黄色だったかも・・・)の紙が張られているだけというシンプルなセット。
暗転の後、目の前にはそれぞれ手に黒い背表紙の台本を持ち椅子に座る三人の演者が。ひまわり回は三人とも黒のトップスにデニム調のボトム。馬場さんは黒Tにダボめのデニムにスニーカーで髪を中途半端に立ててました(当日の馬場さんブログ参照)。ダスト回も黒で統一はしてたんだけど、ジャスミンは胸元がガバっと開いた膝がギリ出るぐらいの丈のワンピース、合田さんは光沢のある細いストライプのシャツにスラックスっていうの?きちっとしたパンツで、まんぺは黒Tの上に黒ベスト、細身のデニムでした。


アパートの上階に住む28歳の男性(タドコロタダシ)宛に階下に住む女性から苦情の手紙が届き、それに対し返信を重ねる。一方で男性の元へ迷惑メールが送られ、律儀に「返信不要」と返すことでさらにまた新たなメールが届く。全編手紙のやりとりとメールのやりとりだけで描かれる形で、朗読劇って初めて見たんだけどとても面白かったです。冷静に考えると結構酷い話なんだけど、延々と送られ続ける苦情の手紙と迷惑メールに律儀に反応するタドコロくんがアホ可愛かったしw、タドコロくんの元同僚で金の為に裏社会(債権回収業とか詐欺商法とか美人局レベルだけど)で働くヤマグチ役の人(柄谷さんと合田さん)が迷惑メールをメールの内容に合わせてギャル風や欲求不満の人妻風など声音を変えて読んだりと笑える箇所もたくさんあって、動きは全くない空間なのに時間が経つのがあっという間でした。

全部で7公演というか7通りの出演者が演じたわけですが、2公演見ただけでも違いは明らかで、他の回も見ればよかったなーと思った。2回見た限りではアドリブはなく、両方とも全員台本通りに演じたと思うのですが、それでも受ける印象が全然違うんで驚きました。終盤、タドコロに苦情の手紙を送り続けた女性は明日引っ越すタドコロくんに向けて最後の手紙、苦情ではなく『できるだけ音を立てずに、私が気付かないように静かに出て行ってくれ』という要望とお別れの言葉を綴るんだけど、田中良子さんの場合はそれを魂が抜けたような感じで感情をあまり入れずに読み、ジャスミンの場合は逆に涙混じりで切々と読み上げたのね。で、ラストシーンは暗転の後女性だけにスポットが当たり、椅子から立ちがった女性が「今度となりに引っ越してきました、サカグチと申します」とにこやかな顔で告げるというものなんだけど、田中さんの場合はそれがホラーっぽく感じたんですよ。ホラーというか、またあの悪夢の日々が繰り返されるのか・・・しかも今度は手紙でなく直接苦情を言いにくるつもりなのか!?って感じでシュールなラストだと感じたの。ジャスミンの場合は全く違って、新たな恋の予感というか、サカグチさんはタドコロくんへの好意に気付いて追いかけてきたって風に受け取れたのね。今度は手紙ではなく直接コミュニケーションするんだって想いに満ちた感じだったの。同じストーリーなのにこうも違うんだってビックリでした。しかもこれはわたしがそういう印象を受けたってだけで、同じものを見ても見た人によってそれぞれ違う風に受け取れると思うのね。これが朗読劇の面白さであり、魅力なんだな。


で、お目当ての馬場さんとまんぺですよ。最初に書いたように二人が演じた「タドコロくん」と言う人はほんっとにアホな人なのねw。最初に届いた苦情の手紙の内容は『夜中に大声を上げるのはやめてください!』というものなんだけど、一旦は『それはボクではないんじゃないでしょうか』と反論してみるんだけど再度『昨晩「セニョリータ!」と叫んでいたのはあなたではないですか?』と念押しされると『叫びました。コモエスタ赤坂を熱唱してました』とか言う(書く)人なの。おまけに嬉しいことがあると部屋だけでなく公園でもスキップしちゃうし、部屋のドアを開け閉めする時に電車の車掌さんの真似をしながら開け閉めするという心底アホな人なわけですw。でね、馬場さんの場合はあのブサ可愛い隣のお兄さん(さんちゃんねるより)っぽいルックスとぼんやりした声のトーンのせいでほんとに馬鹿っぽく思えるのねw。これ褒めてるんだけどw。要領が悪くて頼まれると断わることができなくて、いっつも損な役回りを押し付けられるんだけど基本能天気でボケーっとしてて悪い人じゃないんだよね、絶対に彼氏にはしたくないけど・・・ってタイプだと思ったんですよ。一方まんぺのほうは真面目で誠実なんだけど、一生懸命やってるのに何をやっても空回りしてしまう、そんな自分をもどかしく思って変わりと思ってはいるんだけどでもなかなか変われない・・・そんな風に見えたの。馬場さんの方が手紙をまんま素直に読んでたかなぁ。まんぺは馬場さんに比べると間を入れたりセリフっぽく読んでみたりと“演技”してると思った。どっちがいいとか悪いとかでなく、どっちも“らしくて”よかったなと思いました。どっちのタドコロくんが好み?って聞かれたら馬場タドコロだけどねw。だってほんとに心底可哀想な馬鹿って感じが馬場さんにピッタリだったんだものwww。
馬場さんは後半ちょっと噛んだり間違えて誤魔化したりしたところがあったんだけど、ずっとペースを崩さずいい意味で淡々と演じ続けててなかなか良かったと思う。自分のパートを読んでる時は淡々としてるのに(感情はちゃんとこもってましたよ!)、もらった手紙やメールを読んでる(他の二人が朗読してる)間、口をちょっと尖らせてみたり眉間に軽く皺寄せてみたり、メル友のジャスミンさんからのメールの時はニヤついてみたりと“間(あいだ)”の演技が可愛かったわー。わたしも初めての体験なもんで、もしかすると朗読劇の評価ってのは朗読そのもの、声のトーンであったり読み方で感情を表すことだったり、そういうところを見るもんなのかもしれませんが、前から3列目の馬場さん真正面で見たわたしとしては(ちょっとした自慢ですw)、間の表情も込みで楽しみました。それと、台本を持つ馬場さんのゴツゴツとした手にハァーーーーーーーーーン☆とモエまくり。田中さんと柄谷さんが台本を膝から数センチ上の位置で固定してるのに対して、馬場さんはアゴの下あたりで保った状態で読んでるのが(小学生みたいw)馬場さんのゴツゴツした手好きのわたしとしては非常に嬉しかったです。
まんぺはほぼノーミス!!ちょっと早口なところがあって聞き取りにくい箇所はあったけど総じてなかなかの出来だったと思うわ!まんぺは馬場さんと違って自分のパートを読みながら困ってみたり(ギャー!)すねてみたり(ギャー!!)はにかんでみたり(ギャー!!!)可愛い可愛いまんぺ可愛いっ!!!相変わらずうざったい前髪すら可愛いわっ!!と心の中ではぁはぁ悶えまくりでした。今感想書きながら思ったんだけど、ひまわりチームは馬場さん以外の二人もいい意味で淡々と演じてた感じで、ダストチームは特にジャスミンがかなり感情入れてきてたからそれを受けてのこともあったのかなー。当然三人で読み合わせしてるだろうし、馬場さんとまんぺの役がメインというか、ヤマグチ→タドコロ←サカグチって図式だから、二人の違いがまんまチームから受ける印象の違いと言ってもいいかなーと思った。
てかね、途中でこのメールを身近な三人の異性に送ると恋愛運が上昇する魔法のおまじないってメールが届き『ボバンババンバ ボンバボンババ ババンバボンボ ボンババンババ』定かじゃないんだけど、こんな呪文を三回唱えるってシーンがあるんですけど、これ読むまんぺがありえねえええええええええええ!!って絶叫したくなるほどキャワでいやになったw。もう小っちゃく丸めてぐちゃぐちゃにしてやりたくなるほど可愛かったわw。同じものを読んだ馬場さんはアホやwwwwwwwwって感じだったのにw。


ひまわり回は馬場さんが代表してヘラヘラしながら「いやー、緊張しました(笑)」って簡単な挨拶というかコメントをしただけだったのですが、ダスト回はまず合田さんからご挨拶があって、続いてまんぺとジャスミンからも一言ご挨拶がありました。他の回はどうだったのか知りませんが、さすがダスト!と言っておく。合田さんが「じゃあ、まずは万平から」ってサラッとまんぺい呼びしたのにキャーーーーン><てなったと思ったら、まんぺはジャスミンを「じゃあ、あゆ美さんどうぞ」ってあゆ美さん呼び!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!一番悶えた瞬間w。まんぺも精魂尽き果てたって顔で「ほんっとに緊張しました。(お腹をさすりながら)緊張で胃が痛いです・・・・・・」と言ってたわ。そんで客に「楽しかったですか?」と聞いて拍手を貰ってようやく笑顔で「楽しんでもらえたなら良かったです」って。まんぺ可愛いよまんぺ。ジャスミンも朗読劇は初めてだそうで、「朗読劇も・・・こうやって舞台でみなさんの前に出るのも滅多にないことなんで、すっごい緊張しましたが・・・・・・気持ちよかったです」と。ジャスミンちょう足綺麗!!!!!膝下がすっと伸びててめちゃめちゃ綺麗!!!!!そうそう、ジャスミンと言えばですね、ちょろっと書きましたがタドコロくんが美人局されるメル友のハンドルネームが「ジャスミン」なのですが、タドコロくんあての手紙の中で「ジャスミンという呼び方に虫唾が走ります!」と書いて(読んで)て、多分会場にいた客みんなあゆ美様=ジャスミンって分かってるから大爆笑だったわw。これはこの回だけのお楽しみだから徳した気分w。


去年もやったそうなので、来年もまたあるといいなぁと思います。ただひまわり回は売り切れだったみたいだしダスト回もそこそこ入ってたように見えたものの全体的にはチケットの売れ行きがあんまりよくなかったみたいなんでどうかな・・・。わたしは今回馬場さんとまんぺが“見たい”という朗読劇には相応しくない不純な動機でチケットを購入したわけですが、こんなに面白いならなおやんの回も行きたかったし津村さんの『アヤです♪』も見て(聞いて)みたかったしw、複数回入る場合(会場で他の回のチケットを買う場合)はちょっと値引きしてくれるとかだったら気軽に他の回も見ようかなって思う人が増えるかもしれないなと思いました。


余談ですが、まんぺの回を見る時、博品館の前でちんぺ・ジュッタと一緒になりましたw。ちんぺそっちのけでジュッタにごくせんとさんちゃんねるの感想を思いっきりタメ口で話してたら(ちょっと酔ってました)、ちんぺがボソっと「俺はー?」って首かしげながらちょっとスネ口調で聞いてきたのに全力でときめいた!!!!!!!!!!!持ってかれたわ!!!!!くっそちんぺのくせにやるな!さすがばーちょんでしたぁ!!言うだけあるわ。もうちんぺラブちんぺだいすき!!!!!!!!!!!!!!