『アンチヒーロー』最終話

長谷川博己野村萬斎のガチバトルとしては超堪能の大満足ですが、明墨の罠に嵌った伊達原の自滅というスッキリするわけでもスカッとするわけでもない結末には期待で限界まで膨らんでた風船がプシュ~としぼんでしまった感がある・・・・・・・かな。

桃瀬の遺志を継いで検察を辞め弁護士となり「外」から志水さんを無罪にするべく動くことにした明墨に対し、明墨同様桃瀬の同期である緑川は伊達原の下で働くことで「内」から動いていた、つまり『最初から』緑川は明墨と共闘していたことは、志水さんの冤罪疑惑について桃瀬が明墨に語ったあの場に緑川も「居た」という見せ方含め(予想通りであっても)よかったし、白木は伊達原と繋がっていたわけではなく明墨の指示で明墨が隠ぺいした「証拠品」を持って伊達原の元へ行くまさに「釣り餌」の役割を担ってたってのも(明墨先生ポンコツじゃなかった!という意味で)よかったけど、当初の予定通り緋山を介して盗撮映像を入手できればよかったけどそれがダメになったから明墨逮捕で伊達原を法廷に引っ張りだすという作戦に変更したわけで、白木がスパイでなく緑川もハードディスクゲシゲシ伊達原に衝撃を受けたというならば江越が映像を持ってることを伊達原はどうして知ったんだ?って話だし、これだけ長い時間をかけてあれこれやってきた末に決め手となったのが「仕込んでおいた鑑定結果(偽造)を抜き取りにきた伊達原の盗撮映像」だとか、なんかちょっと・・・・・・ショボいなと思ってしまったもんで。

(伊達原に疑惑があるってんで罠を仕掛けることについて“検事総長も了承済み”という緑川の一言で伊達原が抵抗することを諦めたけど、検事正という立場にある者が証拠隠滅を図ったことを裁判の場で“暴露”することを了承するとは思えない、それこそその“証拠映像”を闇に葬り伊達原を内々に処理しそうなものだけど、それが緑川の引っ掛けならば瀬古との会話あたりでそのことに言及するだろうから本当に了承したのだとして、検察自体が腐っているわけではないと、姫野であり伊達原であり悪いのは「個人」だということかな。さらに言うと“三流大学出身”の伊達原だから切られたのだと)

(あと状況を打開できるネタを探していて、緋山の事件資料を見て志水さんの自宅と住所が近いことに気づく→調べたらスピルドアからの入金記録があった→問題の動画の撮影者なのでは? という緑川が鍵となる緋山を見つけるこの流れはあまりにもミラクルすぎてさすがに強引すぎんだろwと思ったけど、ここまで見てきた明墨の戦いのそもそもの発端がそんな「奇跡の閃き」だったと考えるとアリかな)

でもまあ最終回の見せ場は最初に書いた通り長谷川博己の明墨と野村萬斎の伊達原による弁論の応酬で「証拠」はなんでもいいんだよ。それがどんな証拠であれ二人のバトルが沸点マックスまでいけばそれでいい。
とは思うけど、でもこんなに語る被告いねーだろwと笑ってしまったw。
動機が「志水さんを救う」ことにあるわけだから糸井一家殺人事件について言及するのは当然としても、町工場社長殺人事件の証拠隠滅の罪そっちのけで糸井一家の事件についてやりあってて裁判官仕事しろよとw。

倉田は娘との和解、瀬古は緑川とのやりとりで落ち着くところに落ち着いたし、姫野のやらかしが暴かれたから検察は控訴せず無罪で確定したのかと思ってたけど控訴してて次は殺人の罪を認めますってことで緋山の件も片付いたし、糸井一家殺人事件の「真犯人」を見つけるのは警察の役目であって明墨たちの仕事ではないわけで、再審請求が通り釈放され娘を抱きしめることができた志水さんの姿がこのドラマのゴールであることは納得なんだけど、なまじラス前回がジェットコースターの最高到達点で結構な高さだったがためにいざ落下したら大したことなかった的な、そんな感じはあるかな。

明墨化してる赤峰とか、明墨がそうなったのは自分が自白させたという事実と桃瀬の遺志という強い理由があることを考えると(松永さんの無罪は勝ち取ったし)特にそういうものがあるわけでもないだろうに影響されすぎやろコイツ(笑)としか思えんしなw。


とはいえ長谷川博己の主演作品としてはウハウハしかない3か月間でした。おっきなわんこを撫でる長谷川博己(の手)で3年は生きられます!!。
明墨のアイコンである特徴的なコートの着こなしも素晴らしかったけど、明墨先生コート一着しか持ってないのかな?と何度か思ったことを書き残しておきますw。
しかしこの人はほんっとーーーーーーーーーーーーーーーーに牢屋が似合うな!w。