『アンチヒーロー』第9話

再審の切り札となる証拠の動画を手に入れるために緋山を探し「殺人犯を無罪」にしたぐらいだし、(作劇としては)誰かが動画のコピーを持ってるって話になるんだと思ってたのに、伊達原がゲシゲシ蹴って破壊したことでマジで証拠動画のセンはなくなってしまったのか?それじゃあ緋山をなんのために無罪にしたんだってことになっちゃうじゃん・・・
と思ったら、緋山を無罪にした町工場社長殺人事件において証拠隠滅を行った罪で明墨が裁判にかけられるという展開のための緋山だったのか!!。

明墨はまさに「刺し違える」つもりなんだろうけど、これ当初からの作戦なんだろうか。
プランAが緋山を使って証拠動画を入手することだとして、緋山を探したら殺人の罪で勾留されてるってんで「あなたを無罪にしてさしあげます」したけど、緋山を無罪にすることでプランBも用意してた、なんてことだったりするのだろうか。
証拠動画が手に入れられなかったときに緋山を無罪にしたこと(証拠隠滅したこと)を理由に自らが裁かれることがプランBで、そのために「血痕のついたネーム入り作業着」という「証拠」を用意していたのだと。

これおかしいとは思ってたんだよ。ほんとうに緋山が殺した「証拠品」ならばさっさと処分すればいいのに、なんで無罪判決がでるまで保管していて、それを緋山自身に捨てさせるようなことをしたのかと。
子供の証言を誘導したことで赤峰が疑念を抱いたことはわかってたし、無罪判決を受けた緋山のあとを追って行ったことも視認してたし、赤峰が「証拠品」を見つけるだろうと思ってた。というより赤峰が「証拠品」を見つけるよう仕向けたんじゃないかな。

そしていずれその「証拠品」を白木が伊達原のところに持ち込むこともわかってた。
つまり白木が伊達原と通じていることはわかってたと。

警察がやってきて逮捕されるとなってもさして動揺した様子を見せなかったのは「計画通り」だからではないか。
そして自分が逮捕されれば起訴するためにきっと伊達原が担当検事となる。そうすれば法廷に伊達原を引っ張りだすことができる。
それが明墨捨て身の「プランB」ということではなかろうか。

前回の感想で敵のスパイを雇い入れてただなんて明墨間抜けだなとか言いたくないと書いたけど、白木がスパイであると知ったうえで泳がせていた、もしくは白木は既にこちら側に寝返らせたうえで伊達原に情報を流させていたってことなら明墨先生カッコよ!!!ってことになるし、ていうか緑川もこれもう明墨の協力者じゃん。
前回ゲシゲシ破壊からの明墨の事務所に花束持ってく伊達原に悍ましいものを見るような顔してたのに、白木が持ってきた証拠品に狂喜する伊達原を見て「にっこり」してたのはそういうことでしょ。
最初から緑川も協力者だったとは思わないけど、「証拠データを破壊」する様を目の当たりにし『この件』をこのままにしてはいけないと考えて「伊達原を法廷に立たせる」ことに協力することにしたとか。白木と緑川が担うのは「伊達原に明墨を起訴させる」ためのアシストってことかと。


それはさておき検察時代のバリスーツ姿の明墨かっこよすぎな。
スリーピース大好き女なので桃瀬を見舞ったときのベストスタイル最高の極み!!!。


まさか明墨が被告として裁かれる最終回になるとは思ってなかったけど、どんな法廷劇になるのだろうか。
問われるのは明墨が犯した「証拠隠滅」の罪であり、なぜ隠滅したかといえば死刑囚・志水裕策が映っているアリバイ映像を入手することが「動機」であるわけだから糸井一家殺人事件に言及することにはなるだろうけど、でも町工場社長殺人事件の証拠を隠滅した罪で倉田や瀬古が証人になることが認められるとは考え難いし、でも倉田と瀬古がこのままで終わるとも思えないし、緋山のこともあるし、できれば糸井一家殺人事件の真犯人までたどり着いてほしいしってんで20分かそこいらの延長で尺足ります??という感じではありますが(糸井一家殺人事件は殺人ではなく食中毒であり犯人などいなかったってことになりそうな気配だけど(来客があったとか言ってたけど、鑑識が毛髪一本採取できない「来客」ってなんなんだよ?とは思うけど)、じゃあなぜそれを「一家殺害」なんて事件にしちゃったのか?についての説明が必要になるしな。てっきりどこかから圧力がかかって無実の人間を犯人に仕立てたんだと思ってたけど初動の時点で食中毒を殺人だと勘違いして事件化しちゃって「犯人」を逮捕しちゃったから担当検察官としてそのまま押し通すしかなかったという伊達原の都合ってだけならそれを暴けばいいだけか)、長谷川博己野村萬斎のガチバトルが楽しみすぎて既に吐きそうw。