『いだてん~東京オリムピック噺~』第20回「恋の片道切符」

ストックホルム編では弥彦の走りで見せてくれた「勝つことだけが全てじゃない」というオリンピック、ひいてはスポーツというものの本質を今回のアントワープオリンピックでは「報告会」という場で選手自身が語る、訴える、というダイレクトな手法で描いてて、どちらかと言えば圧倒的に前者のほうが感動したけど、前回よりも今回のほうが理解者が増えていて、さらに田畑のまーちゃんやシマの存在や、共に体協を退くことを決めた治五郎さんと永井さんのやりとりとか(肋木いい仕事をしたよ肋木!)トクヨさん→野口さん(マジかーーーーーーー!!)といった「四三(と孝蔵)以外の話」もあったりして群像劇度は20回のなかでかなり高かったように思う。そのせいか朝ドラ感も強かったけど。

水泳の選手やマラソンの選手の「報告」は熱が入っていて見応えあったし、敗北を知り世界との差を身をもって体感してきたこの人たちがこれからの日本のスポーツを変えていくのだろうという希望を抱けはするけど(そんな彼らに道を作ったのは四三と弥彦であるってところがグッとくる!)(そしてアントワープオリンピックから次の東京オリンピックがちょうど100年だってことも、それがあっての脚本であるわけだけど、日本が各種目でそこそこ世界で戦えるようになるまで100年という時間の積み重ねがあったんだなということを実感させられる)、このために身体を作ってきたらしいので野口くんの競技シーンをもうちょいしっかり見たかった・・・ってところはあるかなぁ。どの種目もパッとしない(治五郎さん相変わらずナチュラルにひでえw)野口くんが全種目やりきる姿を見たかった。もっというとクロールにこてんぱんにされる古式泳法も。
船のなかでそれぞれ身体を動かすなかで海に向かって槍を投擲する野口くんが(それ見て思わず「うわーっ!?」と声を上げてしまったw)そのあと紐で手繰り寄せてんのには笑ったけどw。あと野口くんの投げた槍がトクヨさんの胸にズガーン!と突き刺さる妄想最高すぎたけどww(そしてこの妄想が金メダルを取れず空っぽな四三の足元に槍が飛んでくるというラストシーンに繋がるところがまた秀逸)。


万歳しながら「誰だよ!?タツノって!?ふざけんな!!」な可児さんはどんまい(笑)。
スヤさんに思いっきり忘れられてる美川くんはまあ頑張れ(笑)。


そして「どうも!エリートです!」と登場した弥彦のエールには選手たちが感じてるであろう嬉しさとときめきと安心感を共に分かち合えたよね。ていうか弥彦好き!!!!!!ってなるよね!。
弥彦はもうこれでほんとのほんとに終わりかな。斗真の弥彦は花ざかり~の中津に匹敵するぐらいの愛されキャラでした。斗真の弥彦に出会えただけで、この作品を見てよかったなと心から思うよ。