『いだてん~東京オリムピック噺~』第10回「真夏の夜の夢」

今はもう痛快男子・三島弥彦生田斗真しか考えられないけれど、とは言えこれまでの三島天狗は斗真でなければならない、というわけではなかったと思う。
だけど今回の悩める三島弥彦、トイレで便器が高いんだよ!とキレ泣く三島弥彦、そしてふんどし姿で四三に組み敷かれているところを安仁子に目撃される三島弥彦生田斗真でなければならなかった。美しく悩み、美しく泣き、そして安仁子が誤解しても当然と思わせる、問答無用でそれを見せられるのは、こんなにも美しく孤独を身にまとう生田斗真をおいてほかにない。

日本では負け知らずで敗北の味を知りたいなどと言ってた運動会の覇王が初めて知った劣等感。
なまじ英語が解るから、自分がなんて言われているかわかってしまう弥彦坊ちゃんがお可哀想すぎる。


ストックホルムまでの道中で、環境の過酷さから頑なになった四三を持ち前の明るさ、おおらかさでもって支えてくれた弥彦。
ストックホルムに着いて孤独と屈辱と、それから敗北感もかな・・・で押しつぶされそうな弥彦を四三の強さ、精神力が救う。
なんだこの関係性最高じゃねーか。弥彦の「ちょっと何言ってるかわかんない」がマジでそれすぎてw(四三は熊本から東京に出てきた経験があるから弥彦に比べてカルチャーショックの度合いが少なくて済んでるところがあるのかな)。
つーか水浴びしすぎで水道止められるってどんだけだよwwどうせこれも実話なんだろ!!w。


・・・・・・・ていうか、あたりまえなのかもしれないけど、弥彦坊ちゃまシルクのガウンの下ふんどしいっちょなんですね・・・・・・。


ってところで満を持して登場する嘉納先生!嘉納先生・・・!!。
その直前に日本の歌を歌えと求められた四三が自転車節を歌うと思いきや君が代を歌いだし(これ、弥彦と“一緒に”歌える歌が君が代しか思いつかなかったからかな?)、弥彦もそれに続く・・・ってなシーンがあって、あんなに大騒ぎしてたスウェーデン人たちが「・・・」状態になっちゃうとかやだこれどうなるの!?ってところで嘉納先生が登場したのにはもう・・・わりと本気で感極まったわ。泣きそうになったもん。
いくら精神的に強い四三でも、監督は病で臥せりその妻は看病に掛かりっきりでカリカリしてて選手の世話どころではなく、三島の坊ちゃんは精神的にヤバいという状況のなかそれこそ正気を保つのも限界があると思うんだよね。自分の練習だってしたい、しなければならないのにそれどころではないって、相当苦しい精神状態だったところへ嘉納先生が来てくれた。四三にとってそれはどれほどの喜び、いや救いなのだろうかと。
でも嘉納先生自分が歓迎されてんだと勘違いしてて笑ったけどw。




===================


ここまで書いたところでピエール瀧が逮捕されたことを知りました。
なにやってんだよ。なにやってんだよマジで。わたしがどんだけツンデレ足袋屋のことを好きだと思ってんだよ。お前だから好きなのに、お前のせいでもう素直な気持ちで楽しめないじゃないか。
勘九郎さん以下キャストの方々や現場スタッフの気持ち、なにより宮藤さんの気持ちを思うと泣けてきちゃう。代役立てて撮り直しするとしても勘九郎さんこんぴらあるし、あーもうほんとになにやってんだよ。