『仮面ライダー鎧武』第22話「7分の1の真実」

あれー?なんかスカラーシステム(沢芽市がどれだけ危機的状況にあるか)についてもプロジェクトアークについても、わたしが思ってたのとはだいぶ違う感じ?。
これまでの説明を聞いて、わたしはまだスカラーシステムを使う時期ではないと思ってたんですよね。沢芽市という一つの街ごと焼き払うことになるわけだから、もうこれ以上の対処は無理だってな状況になった時に「最終手段」としてのスカラーシステムなんだと思ってたんですよ。そんな状況であれば市民はもう「何も知らない人々」ではないだろうと、そう考えてたんだけど、『街中にクラックが出現しそこからインベスが出てくるのを目撃されたらアウト』って、そういうことならもはや待ったなし状態じゃん。
ていうか、わたしはスカラーシステムによって焼野原になる沢芽市から脱出するための計画がプロジェクトアークだと考えてたんですよね。脱出に値する(とユグドラシルが考える)人間を選別することを含め。でもそうじゃなくって、プロジェクトアークとスカラーシステムは連動する計画というか、スカラーシステムもプロジェクトアークの一部のようなものなのか。
まず、地球全体がヘルヘイムの森化するまでの時間は専門家の計算によると10年だと。ヘルヘイムの森化は回避できない・・・ようで、だからユグドラシルはそれに対抗するのではなく、ヘルヘイムの森になった世界で生きるための手段を研究・開発していると。その根幹となるのが「プロジェクトアーク」で、それは、戦極凌馬によって開発された戦極ドライバーを使いアーマードライダーになることでヘルヘイムの森になる果実をロックシード化することができ、それによって生命維持に必要な栄養を得ることができ、故にインベスの森の果実を食べインベス化することから逃れられることができ、さらにインベスから身を守ることもできるというものだと。ドライバーの開発とともに戦極凌馬に課せられた使命は「ドライバーの量産化」であり、戦極凌馬曰く「自分の使命は果たした」とのことだが、リミットとされる10年間に生産できるドライバーはせいぜい10億個で、つまりインベスにならず生き残れるのは世界の人口70億人のうちの10億人だけであると。そして残りの60億人はインベス化するか、身体から植物を発生させ森の一部となるかしかなく、さらにそれは救われた10億人にとっての“障害”となることは明白。だからユグドラシルは60億人をただ見捨てるのではなく文字通り『削減』すると。
その手段の一つが「スカラーシステム」で、それは一瞬にして沢芽市を焼き払うというもので、それによって大部分の市民が『削減』されることになると。
世界で最もクラックの出現頻度が高い沢芽市なので、これまでもインベスは市民に目撃されていた。インベスに襲われた人間の身体から植物が生えるという謎の奇病も確認されている。それでもこれまでスカラーシステム発動に至らなかったのは、インベスの出現はビートライダーズによるものだと認識されていたからであるが、ついに街中にクラックが出現しそこから次々と現れるインベスを見られてしまったらその認識は崩れるし、沢芽市に出現したインベスも侵食してくるヘルヘイムの植物も放置してはおけない以上これまで同様アーマードライダーと黒影トルーパーによって抹殺・焼却作業をするしかなく、その活動を目撃された結果インベスと謎の植物の出現にユグドラシルが関わっていることが明らかになってしまう(かもしれない)。そうなればある程度の説明をせざるを得ないだろうし、そこからプロジェクトアーク=60億人削減計画も人々の知るところになってしまうかもしれない。そうなれば必ず暴動が起きるだろうし、10億人を救うというユグドラシルの計画も水の泡になってしまう。それは絶対に回避しなければならない。
だから街中にクラックが出現し、そこからインベスが現れた瞬間、ユグドラシルスカラーシステムを発動しなくてはならないのだと。
この理解で間違ってないかな??。街ひとつ焼いた事実の隠蔽はどうするつもりなんだ?とは思うけど、ここまでは大体分かったってことでいいかな??。
さらに言えば、いつ街中にクラックが出現してもおかしくない状況である中、“その時”のためにユグドラシルは沢芽市内(だよな?)にシェルターを作っていたと。そして市民の目を避けて行われている水際作戦が失敗に終わった時=スカラーシステム発動スイッチが押された時のために、シェルターに“避難”している人々がいたという事実。これは意味合いとしてはプロジェクトアークと同様だと思っていいんだよね?。シェルター内にいたのがどんな立場の人々なのかはわからないものの、スカラーシステムから逃れるためにあの場にいたんだろうから、それを知る立場の人間に指示されてのことだと考えるのが妥当だろう。つまり彼らはユグドラシルによって“選民”されたってことだよね。世が世なら戦極ドライバーを与えられるであろう人々。
・・・まぁ、普通に考えればユグドラシル関係者(その家族)ってとこだろうなぁ。ユグドラシルタワーからビームが発射されるわけだから、タワーだけは残るんだよね?。つまりタワー内は「安全」ってことだよね?。だからタワー内で働いてるユグドラシル社員は基本生き残れるとして、沢芽市を焼却するという計画をどれだけの人間が“知っている”にせよ、貴虎さんたちだけが知っているわけではないってことじゃないかな。


で、その場にミッチによって誘導されたチーム鎧武のメンバーもいた。
紘汰の話や戒斗の話を聞きながら苛立ちを隠そうとしないミッチはヘルヘイムの森で自分たちと同じことをユグドラシルがしようとしているのを知り、これだけいれば大丈夫!という小芝居でその場を離脱し(それをニヤニヤ眺めるプロフェッサーw)、地下ステージという嘘で釣り、舞をシェルターに連れてった。万が一のことを考えてのことだったのか、それともスカラーシステムが発動されるであろうと考えてのことだったのかは判らないけど(水際作戦に対して「それしかないでしょうね」と言いながらも乗り気じゃないってかやる気ゼロっぽかったことからして後者・・・なのかなぁ)、この行動でミッチにとっては 沢芽市<舞さん であることが改めて証明された。
・・・鎧武の他のメンバーはミッチにとっちゃ“オマケ”だよね。たまたま舞さんといたから一緒に連れてったけど舞さんが一人でいたらミッチはきっと舞さんだけを助けようとしたはず。地下ステージを見に行くという名目はみんなを誘う理由になるだろうに、ザックやペコをはじめとする「ビートライダーズの仲間」には声かけなかったことがその証拠。
つーか小芝居と言えばシェルターに誘導したところでステージなんてないんだけど?という舞さんたちに「あれぇ?おかしいなぁ?(首かしげ)」ってミッチおまえwwwww。そんで「ごめんなさいっ」って謝れば許してもらえると思ってるところがもうね、邪悪可愛い!!!w。
一方で紘汰さんに対しては始終イライラしてる感じでこれまたタマランのー。紘汰の頭の悪さにうんざりしてんのがモロ出てるw。紘汰の話を肘ついて足組んで足先貧乏ゆすりで聞き、紘汰の言うことに「・・・そうですね」としか応えないとかもう明らかに「いつものミッチ」じゃないのに紘汰さんは全く気付かないんだよねー^^。


ってなわけで紘汰さん。前述の通り、スカラーシステムに対するわたしの理解がだいぶズレてたと解ったことで、「みんなに知らせるべきだ」という紘汰の言い分がちょっと理解できたかなーとは思った。いつスイッチ押されてもおかしくない状況だってことも理解できたし。だから沢芽市を守る=スカラーシステムを使わせない=壊せばいいってのは解るけど、でも壊したからと言ってヘルヘイムの森化という問題が解決するわけじゃないわけで、なんていうか・・・プロフェッサー凌馬の台詞じゃないけど結局「無理なものは無理」ってな話よなーと。10億個のドライバーだってそれを70億個作るのは無理なものは無理である以上紘汰にはどうすることも出来ないわけで、自分じゃ何一つ出来ないくせに大人=ユグドラシルのすることなすこと否定してばっかってのもどうなんだろうなーと。紘汰が「そんなの許せねえ」と邪魔し続けることで10億救えるものも救えなくなるんじゃないかとすら思えてしまう。二十歳すぎて働いてもいない人間であることを差し引いても紘汰個人で何かできるような話じゃなくねーかコレ?と今更ながら思うわな。
対して紘汰にシンパシーを抱きながらも10億人を救うために60億人を見捨てる“しかない”以上、「誰に許されるつもりもない。その罪を背負って我々は未来を切り開く」と、そのために沢芽市民の命を奪うことになるスイッチを押すのは自分の役目だと覚悟を決めてる貴虎兄さん。これどう考えても貴虎兄さんに肩入れしたくなっちゃうよねぇ。
てか貴虎さんが紘汰に対して言うことって紘汰に共感を示した瞬間から全部自分に対して言い聞かせてるように聞こえてきてさー、もう内心どれだけ葛藤してんのかと思うとギュンギュンくるのよー!。ちゃんと初瀬ちゃんのことも覚えててくれたし!!!。
「部外者」には話さないと「主任」である自分が判断したってのに部下にペラペラしゃべられちゃった結果ユグドラシルに突撃してきた葛葉紘汰に裕也の映像を見せたのも、人類の未来を守るためには『犠牲』が必要だということを理解させるために、今のお前がいるのは、今のお前が沢芽市を守ると言えるのは(そのための力を得られたのは)、友人の『犠牲』があったからこそなんだと、それを否定するならじゃあ今のお前はなんなんだって話だし、肯定するならユグドラシルのやり方を批判することはできないってな話だし、これは上手いわ貴虎さん。これはさすがの紘汰さんもぐうの音もでないってやつだろうから大人しくなるだろう。
と思ったら予告で「俺は絶対にあきらめない」って・・・。頭が悪いってほんと罪よね・・・・・・。頭悪い上に手癖も悪いし・・・。どんな理由があるにせよ、ヒーローがあんな強奪紛い、いや、「手段」としては明らかに強奪だよね? をするとかどうなんよ・・・。


猶予が「10年」で作れるドライバーが「10億個」と聞くと単純に1年で1億個の計算なのかなー?と思うんだけど、なんでそれだけしか出来ないのかの説明が欲しいなぁ。プロフェッサーの言い方&性格からして会議かなんかの席で プロフェッサー「大量ってどれぐらいですか?」ユグドラシルの偉い人「10億個ぐらいとか?」プロフェッサー「わっかりましたー」ってな会話があって、だから10億個作る道筋を作ったよ?って感じがしなくもないのよね。10億個って言われたから僕はそれだけ作れる仕組みを考えたんだよーって。まだ10年あるんだし、プロフェッサーが引き続き開発を続ければもっと生産数を上げることができるんじゃないか?と思うんだけど。貴虎さんの心的負担を減らすためにも頑張ってよプロフェッサーと思う一方で、心的負担に苦しむ貴虎が見たいからこれ以上は頑張らないプロフェッサーってのもたまらんすぎるw。
つーか今回はなんかやたらとプロフェッサー凌馬が活き活きしてたなぁ。スイッチ押す判断を貴虎に任せるわけだから僕はヘルヘイムで「がんばるよっ」って口をムッ!ってしながら拳握って意気込み示すのとか、クラックのチャックが閉じて「よしっ!!」ってガッツポーズすんのとかちょっとキュン☆ってしたんだけどw。
この役があってるってのは多分にあるだろうけど、青木くんなんかちょっと・・・上手くなってね??。わたし青木くんなら牙狼の楠神哀空吏がだいだいだいだいだいっ好きなんだけど(あと舞台で演じた銀蔵先生)、クールな役よりもこういう飄々とした役の方がイイのかもなー。
ていうか殺る気マンマンでドヤッてたくせに反対にロックシード奪われおめおめ逃げてきたシドをその許可を出したプロフェッサーがニヤニヤニヤニヤ甚振ってくれると信じてたのにー!!。この作品お仕置きが足りないよね!ほんとわかってないよね!(プンスカ)。