『ハングリー!』第10話

なんだかんだで正社員、それも結構な給料をもらえる一流レストランのシェフの座をゲットした塚本超勝ち組な(笑)。デビューの話を独断で蹴ったことでわかるように塚本は基本いい人間で、ミュージシャンという夢それ自体はまぁあんまり現実的ではないとは思うもののでもさらに現実的ではない英介たちを諌め宥め励ましてきたと思うのよ、これまで。地道に頑張ってきたと思うんだよね。だからそんな塚本がデキ婚だろうが嫁と子供という家族を得て、棚ボタだろうがなんだろうが正社員という勝ち組になれたのはこれまでの頑張りの成果だと思う。せめてドラマの中だけはそれぐらいの夢があっていいと思うんだ!。と絶賛負け組街道まっしぐらなわたしはいいたいw。
あと英介への「がんばれよ」って一言はさすが塚本。このたった一言に英介とのこれまでがギュッと詰まってるってのが分かったもんね。その詰まってる“中身”までは見えなかったけど、それでもこの一言には彼らの人生が凝縮されてた。やっぱ上手いわー塚本!。
ケミストリーも立場としては同じだけど、でもケミストリーは別にそこまでの安定は求めてないと思うしまさか麻生さんの店では賄いを食べながら缶ビール飲むなどということは許されないと思うんで、同じアルコール依存症のわたしとしてはご愁傷様ですという言葉を贈りますw。


前回の感想内で吾郎さんの解説には説得力があると書きましたが、今回のプロポーズも(脚本上)これだけ狙ったセリフでありながら全くそういうあざとい感じがしなかったのはやはり吾郎さんならではだと思った。
で、それが2年後なのか結局フランス留学をやめるのかはわかんないけどこれ結局はやっぱり俺達の店は俺達の力でやっていきたいってなことになるのでしょうが、もう一度店を作るにしても英介たちの心持ちは確実に以前とは違うわけでさ、技術面においても経営面においてもそうだし、なによりも全員が「美味いものを好きなように食べて楽しんでもらいたい」という統一された理想(ビジョン)の下での再スタートになるわけで、それは麻生さんがいろいろとちょっかいだしてくれたお陰だと思うのよね。やり方こそ邪魔してるようにしか見えなかったけど、でも結果的には麻生さんは英介たちを教え導いてくれていたんじゃないかなと。で、それこそが麻生さんの本当の意図だったんじゃないかなと。つまり麻生さんは華子さんの“代わり”になりたかったんじゃないかなって、華子さんの息子になりたかったのではなく、食べることで人々を幸せにできる華子さんになりたかったんじゃないかなーと思えてきた。