『ハンマーセッション』第2話

フィリップくんに「もこみち困らせる質問しろよ〜」と言われる奨悟さん!使えない質問したからと周囲の男子生徒から一斉に責められる奨悟さん!!フィリップくんに紙くず投げられる奨悟さん!!!ギャー!!!奨悟さんの席の右斜め前から映すあのアングル最高!!!!!!
つーか奨悟さんって「博士」ってニックネームなの!?だったらなんでめがね掛けてないのよっ!?。


このドラマって、へたに説教染みてないところがいいのかなー。今回で言えば「万引きは罪だ」というスタンスではなく「万引きは懲りたか」というスタンスで描くのがいいってか所謂“イマ風”なのかな。昭和生まれのわたしにしてみりゃ甘いよ!そんなんでいいのかよ!?と思ってしまいますが、メインターゲットである中高生あたりにはこういう描き方の方が“共感できる”のかなーとか思った。ハンマーセッションの目的ってかオチが万引き行為に対する反省を通り越して「労働の対価として報酬が支払われるのが世の中だ」ってことを「仲間とともに頑張った結果実感する」ってところなのも含めて。確かにこの瞬間は「お金を稼ぐことの大変さと充実感」みたいなものを感じただろうけど、でもそれと万引きや援交でラクに金を作ろうと考え実行したってこととは繋がるようで繋がらないと思うんだけど、万引きが見つかる→ゴミ拾いさせられる→万引き懲り懲り これでいいのが今の世の中なのかな・・・と。
そうなんだよなぁ。今回の話に措いてわたしが一番納得いかなかったことって、真潮の金の稼ぎ方なんだよねぇ。真潮はこれ別段荒れてるとかってこともなくたぶん「普通の女子高生」という描かれ方だと思うのね。襲われそうになった自分を助けようとしたせいで大好きな信吾の大切なギターが壊れてしまった。そのギターは信吾が必死でバイトして買ったもので、夢を叶えるためのオーディションにはそのギターで挑んで欲しいからどうしてもそのギターを買ってあげたい。そしてただギターをあげたいってことだけでなく、これまで一緒に仲間として音楽をやってきた時間に対する感謝の気持ちと応援の気持ち、そして大好きって気持ち、そういうものを「ギター」に託して届けたいと。そう考えることは高校生らしくていいと思う。でもさ、なぜ信吾がそのギターを大切にしてるか?っつったら『必死でバイトして買ったもの』だからだと思うんだよね。そこで同じギターを貰ってもそれは自分の「労働の対価」で手に入れた、つまり「自分の力で」手にいれたギターとは違うわけじゃん。それを安易に「万引きした商品」を「友人にオークションで売って作った金」で買って返したいってさー、真潮は全く分かってないと思うんだけど。そんな汚い金(昭和な言い方w)で買ったギターに自分の思いを込めていいわけ?とか思っちゃうんだけどさ、でも今の子供らはきっと「どんな金であっても金は金だし、ギターはギターじゃん」ってあげる方はもちろんきっと貰う方も言うんだろうな。それが普通・・・・・・なんだろうなー。うーむ。
つーか万引きも悪いけど、それでクラスメイト相手に商売するってのも気に入らないわ。それこそそういう店に持ち込むならまだしも友達相手って安全策を講じてるっぽくてなんか気分悪い。で、もっと問題だと思うのは薄々万引きしたものだと気づいてるのにオークションに参加してるクラスメイトたちな。あれ絶対真潮が万引きバレて停学とかなったとしても「私たちは関係ないし〜。だって知らなかったもん☆」とか言うだろ。
でもこのドラマはそういう奴らまでは「正す」ことも「導く」こともしない。そこまでしてやるつもりはもこみち蜂須賀にはサラサラないんだよね。だって蜂須賀は教師じゃないから。楓が香水落札しようとクラスメイトたちに圧力掛けまくってるのに圧倒的な大人の財力wでもって商品掻っ攫ったのも、別に香水が欲しかったわけではなく、恐らく不法な手段でもって入手した商品を楓に使わせたくないと思ったからだと思うのね。じゃあ他の商品も全部落札しろよって話なんだけどさ、教師どころか詐欺師である蜂須賀的にはそこまでしてやる義務はないんだよね。だからこれぐらいのスタンスでいいんだと思う。一応真潮は万引きした店に金返しに行ったみたいだから(金返せばそれでいいのか?ってのは別の話として)、とりあえず真潮が万引きはもうしませんって言うならこのドラマとしてはそれでいいんだろうな。
それはいいとしても、肝心の「ハンマーセッション」の作戦内容がイマイチ分かり難かった。町外れの骨董屋、あれ自体が蜂須賀の仕込みなんだよね?もとからあった骨董屋を借りたのか、古い民家を骨董屋に仕立てたのかは分かりませんが(そこから見せてくれると赤羽4号の“デキるっぷり”がもっとよく伝わると思うんだけどな)、六平校務員さんが最近このあたりに出没してるという変態男の扮装してた理由がよく分からん。真潮が万引きする原因となった乱暴未遂事件の犯人がそいつだと目星つけたからだろうけど、真潮自身は全くそんなこと考えてなかったっぽいし、誰に向けてのあの扮装なのかと。あんな扮装したからには暴行犯のほうも蜂須賀がどうにかするのかと思いきや、逮捕記事だけってなぁ。あれじゃあ逮捕に蜂須賀が関わったのか単にあのタイミングで捕まっただけなのか判断できないだろ。『世界を股に掛ける天才詐欺師』というぐらいだからこんなチンケな暴行魔一人ぐらい罠に掛けるのなんてワケないだろうから恐らく蜂須賀がどうにかしたんだろうけど、余談程度でいいからそれ見せろよと。
それに、一応体育館での楓と真潮のやりとりを蜂須賀が聞いていて、その後チョイチョイっと手招きして何かを持ちかけた・・・ような描写があったから恐らく楓の介入も蜂須賀の計画の一部、ということなのでしょうが、楓に真潮が電話を掛けて居場所を知らせたことも、楓がその電話を信吾の目の前で受けたことも、どっちも偶々っぽかったじゃん。実はそれは偶々ではなく全て蜂須賀の策略ってかそうなるように導いた結果ということであるならば、そこを描いてこその『天才詐欺師設定』だと思うんだけどなー・・・ととてもハードルの高い要求をしてみますw。


で、わたしのお目当て信吾役のトシですが、とりあえず感情がほとんど顔に出ない子なのね(笑)。一人だけプロとしてスカウトされたことを仲間に言えず、バンド仲間の真潮は万引きオークションを開催してるらしい・・・ときたら相当悩んでたと思うのに、最初から最後まで何考えてるのか表情からはほとんど伝わってきませんでした(笑)。そういう子だってんならいいんだけど(笑)。つーかおめー真潮のことどう思ってんだよ?っつのな!。あれバンド仲間のどっちかが真潮のこと好きで、信吾はそのことを知ってるから自分の気持ちに気づかないフリしてる・・・とかだとちょうモエんだけど!!w。
てか信吾は見た目としてはそれこそフィリップくんあたりと比べてよくも悪くも普通っぽいからアイドルアーティスト的な感じでは売り物にならないと思うのでそれなりにギターの“テクニック”を見込まれてのスカウトなのでしょうが、本当にあの胡散臭いプロデューサー(塁央さんやはりイケメン!)が言うほどの才能の持ち主であるならばいずれまたチャンスは巡ってくるわよね。その仲間たちとデビューするのは残念ながら無理だと思うけど!。
ところで、信吾たちのバンド仲間の清水じゃないほうがサッカー日本代表の松井さんに似すぎなのが気になって仕方がなかったです(笑)。