『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第9回「玉菊燈籠恋の地獄」

これほど聡いし機転も利く蔦重と瀬川なのに、マブとなったら百戦錬磨の海千山千な忘八たちに秒で勘付かれて簡単に引き裂かれてしまうとか哀しいねえ。
あれだけ「吉原のため」と言っておきながらいざ「自分の気持ち」に気づいてしまった途端「吉原の掟」に背いて足抜けを計画してしまう蔦重は愚かだし、蔦重の気持ちを知ってしまったがゆえに余計に苦しむことになる瀬川は憐れだし、「仕事」を見られた瀬川と「この先どう考えてるか知らないがお前はこれを年季明けまで瀬川にずっとやらせ続けるのか」と松葉屋に言われた蔦重が足掻くことなく「現実」を受け入れる絶望たるや。

だってこれ新之助とうつせみと同じことをしようとしてたってことでしょう?あの蔦重が。いざやるとなったら新之助のようにただ逃げるなんてことはせずもうちょい効率よく出来るだけ早く遠くに逃げるための手筈は整えただろうけど、それこそ大抵は逃げ切れるもんじゃないんだろうし、万が一逃げ切れたとしても連れ戻されたうつせみへの罵詈雑言はあながち間違いじゃないんだろうよ。
そんなことも考えられないほど舞い上がってたのかと、ここまでなまじ蔦重の有言実行っぷりを見せられてきたがためにおめえも所詮童貞男でしかねえんだなと(そのくせ自分の気持ちに気づくのに20年かかったんだぞ!だなんて超絶トキメキ口説き文句をシレっと言うんじゃないわよー!!)、蔦重に対するガッカリ感がすごいや。
人間味はぐんと増したけど。

そうそう、人間味といえば刀を向けてるというのにほぼ素手の追手にあっさり取り押さえられた挙句うつせみのところへいくと腹を斬ろうとするんだけど痛くて無理(>_<)な新さんがヘタレポンコツすぎてつらい・・・。

そしてこの絶望しかない回のなかでへったくそな唄をうたう次郎兵衛兄さんがマジのマジで癒しすぎてもはや天使。