『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』ドン21話「ごくラーメンどう」

おそらく映画撮影のスケジュールと重なっていたのが今放送されているあたり(幽霊回の前後)なんじゃないかと想像しますが、今回は特に取っ散らかってる感じだなぁ・・・。
そしてそれが久々の教授メイン回であることがちょっと哀しい。なぜならわたしはドンブラザーズなら教授推しだから。作品全体で言うとソノイなのでつまり青推しなんだけど。

当代ドンブラザーズは無理やりというかなし崩しというか気が付いたらお供やって(やらされて)ました的な感じなのに、当代が揃うまえには変身する力を得たものの自分の欲を満たすために力を使ったことで(みんながみんなその理由ではないにせよ)力を奪われた者たちが5000人もいるとかどんだけ私利私欲に走る人間だらけなんだ?、というか、ドンブラザーズの資格者ってどうやって選んでんのよ?と聞きたいってのはそれとして、その5000人の「代表」である先代サルブラザーがクズ人間すぎてたぶんわたしずっと渋い顔で見てたんだけど、こんな話でシンケンジャーが使われるのもまた哀しい。オニタイジンとの等身大の巨大戦はよかったけど。

登場直後では描かれていたように、散歩途中で人々のピンチを救う相変わらずの様子が見られたのは嬉しいけど、初回では俳句を詠んで珈琲代をたかってた(最初からそのつもりで喫茶店にやってきた)教授なのに、先代サルブラザーと「欲」で対比させるためとはいえ馴染みのラーメン屋では「空想ラーメン」を所望してるのがなんか哀れに思えてしまい(お金があれば普通にラーメン食べるんだろうし)(でも店主の人がニコニコで応対してくれてることは教授好きにとっては救いだけど、冷静に考えるとこの店主もどうかしてるだろうとw)、挙句どう考えても「悪い」のは先代サルブラのほうなのに(まあ組長のほうも偽物のタレを持ってきたわけだからこの“手打ち”についてはどっちもどっちなところはあるにしても)、宝物のサイン色紙を奪われ売却された組長を妄想という能力を使ってだまし討ちのように「色紙はもう諦める」と言わせるという結果になっちゃってて、メイン回で教授の好感度がやや下がることになってしまったことがすこぶる残念。
妄想を伝播させるという教授の謎能力が爆誕したことはそれとして、せめて教授が助けた人がお返しにサイン色紙をくれて、それがテツさんのサインだった!ってんで無事組長の手元に戻りましたとかさ、組長に対するなんらかのフォローがあればよかったんだけど。

侍鬼になった先代サルブラの「なぜ報酬もないのに戦えるのか?」という問いに対する「自然とそうなった」と言う猿原の答えも、さらに私欲に走らずモンスターと戦っていたら自分の人生は違っていたのではないか「なぜ戦えるんだ!?怖くないのか!?」という問いに対する「なぜ答えを求める?なぜ答えが必要なのか?その答えは何か?」という返しも実に教授らしくはあるんだけど、例えば鬼頭先生とソノザのパートがなかったとしたらここをもうちょっと(先代サルブラの側からも)掘り下げられただろうにとも思うし、まあここは先代サルブラが「俺が兄さんと戦えば自ずと答えが解るはず!」と考え侍鬼になるという展開であったわけだから尺があってもこのやりとりで留めておくことにはなったでしょうが、これまでと比べてエピソードとしての「濃度」が薄めだったように思う。せっかくの教授回だったのにー!。