偽マコトってばなんでこの期に及んで自我が芽生えてんの・・・。ガンマイザーもそんな感じだし「感情」というものを排除した（排除された）世界で造られた存在が生身の人間と関わることで感情を知り興味を覚えたりすることは不思議じゃないと思うからそのこと自体はいいんだけど、事実上の最終回のひとつ前の回でそんなことになる作劇ってどうなのよ？と心底思うんだけど。前回はカノンのみならずアランもお前マコトじゃないな？って見抜けてたのに今回は「どっちもお兄ちゃん」ってカノンですらどちらが兄かわからない、いやどちらも兄だと、それぐらい偽者が本物に近づいてしまったってなことだとして、前回と今回の間で偽マコトが本物と区別がつなくなるほどの何があった？。ディープスペクター眼魂と通じて本物の記憶・経験が全て偽者に伝わってるってな話だけど、そのせいで仲間とか絆とかそんな感情を知ってしまって揺らぐ偽マコトを「殺す」つもりならばもうちょい前から偽マコトの変化であり苦悩を描いておけよと。
つーか偽マコトはアデルが造ったものだけど、アデルが何のために偽マコトを造ったのか未だにわかんないんですけど。本物マコトに成り変わらせるつもりだとしても、成り変わってなにをどうするつもりなの？。タケルを背後から襲って命を奪うつもり？。マコトが身を挺して（命を懸けて）タケルを守るという『画』のために、もはやマコトそのものになった偽マコトという存在を用意したってことはわかる。でも劇中においてはなんのために存在してるのかわかんない偽マコトが最終回で死ぬんだとして、それに対して何を感じろと言うのだろうか。
あと確か今って地球上の9割の人間がコンタクト入れてアラン化してるってな状況で、それを止める（救う）ために本丸であるアデルと繋がって救わなきゃならないってな話、のつもりで見てるんだけど（だからこれまたラス前で救おうとしてる相手が父親の仇であることが発覚し、人間界を救うためにはアデルを救わなきゃならないことに苦悩してるのだと）、でもフミ婆の孫は変わらずタコ焼き焼いてるしそれを買いにきた客も普通っぽかったし、案外そこまで切羽つまってないっぽいのかも。まずはタケルが生き返ってからアデルをどうにかするんでも大丈夫な気がするよ？。
あとこれが一番どうなんだろう・・・って思うのは、タケルはアデルを救いたい、マコトはタケルを守りたい、アランはアデルを倒したいというライダー三人の意図のズレっぷりですよ。それぞれ悩み考えた末の想いがこれで、そのためにそれぞれが自分のやるべきことをやろうとしてるのが今回ということなのでしょうし、そんな三人の想いが（結果的に）１つになってのクライマックスなんだろうとも思うんだけど、タケルはともかくマコト兄ちゃんの決意もアランの決意も唐突とまでは言わないけどその想いをしっかりと描いてきたとは到底言えないと思うわけで、それをあと三十分でどうこうできるとは思えない。
はーっ。1年ずっと見続けてきた作品の最終回を前にして、こんなに遣る瀬無い気持ちになったのは初めてです（あ、去年の大河・・・・・・）。ちょっと前までは憤りを感じたりしてたけど、今はもう虚しさだけしか残ってないよ。
