雫井 脩介『殺気!』

殺気!

殺気!

幼少時に体験したある出来事によって人が持つ“殺気”に超敏感になってしまった女子大生の話を雫井さんで、ときたらそれ相応のハードなものを想像するのは間違いではないですよね?例え装丁がこれだとしても。だって殺気だもん。というわけでワクワクしながら読み始めたら女子大生の温い日常物語だったんですけど・・・・・・。女子大生の友情話なんて雫井さんでなくとも読めるし、そもそも私はそんなものは読みたくないし・・・・・・。中盤のファッションショーシーンのあたりでこれ以上読むのを止めようか本気で悩んだぐらいです。とは言えやはり雫井さんなんで、終盤でそれなりの展開を用意してはくれましたが、それだって予想の範囲内というか、25度のお湯が28度になったぐらいのもんなんで評価が覆るほどのものではなく・・・。雫井さんは女性を主人公にするの、向いてないんじゃないかなぁ。