『流星の絆』第3話

功一の想像の中のもしあの事件がなければきっとこういう二人が見られたであろうアリアケの厨房、ハヤシライスを作る功一とそれを見守る(というよりもギャーギャー口出ししまくる)父ちゃんの姿を見て泣いたわ。初回を見て散々文句言いまくったわたしですが今もこういう形で映像化されたことを納得してはいないわたしですが、恥ずかしながら泣いたわ。あんなことがなかったならばアリアケを功一が継いで、今もアリアケがあそこにあり続けるんだろうなって思ったらなんかすっごいドーンてきた。前回の感想でも書いたのだけど、三兄妹はきっとこういう風に“もし二人が殺されていなかったら今頃どんな人生を送ってたんだろうなぁ”とか考えたと思うんだよね。原作で描かれることのなかったいわゆる行間的なものをうまいこと映像化してくれてるなって、そこは評価できるところだと思う。
しっかし子役は上手いな。特に功一役の子。ボロッ・・・ボロッて涙ってあんな風に出るんだね。弟と妹の手前泣くのを堪えてたんだろうけど後から後から噴出すようにこぼれちゃって、しかも声を出さずに泣いてるってのがさぁ・・・・・・あれはちょっとすごいわ。シー役の子もぬいぐるみやなにやら全部持っていきたいってさっきまで泣いてグズってたってのに、大人になったら犯人を見つけて殺すってキッパリした口調で言い切ったのがあの子の強さみたいなものが見えてよかったと思った。泰輔役の子はかわいい。問答無用でかわいい。

妄想係長高山にドル建て債権詐欺を仕掛けるにあたって債権の実物は平成18年からなくなった?とかいうのを調べてなかったってのはなぁ。キチっとつめるところはつめるのが功一なのに・・・そのくせ自分の書いたセリフは完璧だって言い切るのがちょっと納得いかないわ。こんなんで次の詐欺できんのかよって思ってしまう。ていうかいきなりキャナメ御曹司に詐欺しかけてたけど、見たままから判断するに、自分が失ったもの(父親と同じ仕事をする夢)を持ってる上に「殺されたんですよ」って言葉をまたまたーって笑い飛ばしたから腹が立って・・・ってことなのだろうか。気持ちはわからんでもないけどそれはちょっときっかけとしてどうかと思うんだけどなぁ。原作では職業として詐欺働いてるような感じだったんだけど、ドラマは最初の詐欺はシーが詐欺られた仕返しで、高山も精神的苦痛の慰謝料的なものであって、いわゆるやられたからやり返したって感じじゃない。だからあんまり罪悪感を感じてる風がないのが気になるんだよなぁ。今回の高山に対してもさ、150万じゃ足りないってぶち切れてるシーを見てて、金額の問題なわけ?ってちょっと思ったし。どーも“詐欺”という行為をあの兄妹がどう捕らえてるのかってとこがしっくりいかないんだよな。まぁ戸神を嵌める理由は物語のキーなわけだから多分この先なんらかの理由付けをしてくれるんだとは思うけど(原作読んでるから知ってはいるけど)、それをどこまで自然というかいい流れで明らかにしてくれるのかな。