土曜ミッドナイトドラマ『パズル』

自分が納得するために最後のピースを探してるんだか知らんけど、なんの権利があって1年も経ってから尋問みたいなことしてるんだこのオッサンは?なんか驚きの背景(実は自殺した子の親だったとか)があるのかしら?とちょっとだけ期待してたのに、最後までそのまんま単なる一刑事の自己満足で終わってしまって、何でこういう構図にしたんだか謎。原作にはない副担任の女教師もキャーキャー叫んで煽る以外何の意味があったんだか謎。せっかく1年後という設定にしたってのに、担任教師と三留以下犯人グループのその後が描かれないのも不満。原作も酷いんだけど、下手したら原作以上に何もないドラマだったかも・・・。まぁでもこの枠は内容よりも若手俳優にチャンスと経験を与えるための場だってのが趣旨なわけで(あたしはそう思ってるということですが)、その点では坊ちゃまと桐矢くんの絡みが見れたし、鑑賞ドラマとしてはなかなかの出来だったけど。
最初は柳くんがあまり喋らない(動かない)で済むようにあの設定(刑事と生徒達が1対1で対話する)にしたのかなと思ったのですが、結構長セリフ言わせてたよなぁ・・・。柳くんの事故のことは承知してるし、どんどん場数踏むことが完全回復への道なんだろうなってことは分かる。分かるんだけど、やっぱりまだ主役、しかもこういう緊迫感を必要とするドラマでの主役は厳しいんじゃないかなと思った。ドラマに出ること自体は構わないし、むしろどんどん出させればいいと思う。でも役と内容は考えるべき。D-BOYSから3人出てたということは事務所がかなり関わってたんだろうし、柳くんありきの企画なんだったらもうちょっと今の柳くんを生かせるような設定にすればよかったのに。感情をぶつけ合うようなセリフや表情はやっぱりまだ厳しいよなぁ。いくらエリート中のエリートで感情の起伏に乏しいんだなと好意的に見たとしても、到底あの湯浅の説得で犯人グループが改心というか犯行を諦めるとは思えなかった。むしろ三留の悲痛の叫びの方が説得力あったもん。ロケット・ボーイズのドラゴンはとても良かったんだよな。多分あの頃よりも今のほうがいろいろ良くなってると思うんだけど、ドラゴンはすごく不思議な魅力があって、それは柳くんが演じたからこそだったと思う。別に身体の調子がどうとかではなくても役に向き不向きってのがあるわけで、もちろんどんな役でも演じられる方がいいんだろうけど、その人にしか出せない空気があるのならそれを極めるのも悪くないんじゃないかなとも思うわけで、決して不思議少年だけやってりゃいいじゃんと言ってるわけではないのでそこは誤解しないで欲しいのですが、今の柳くんに合った今の柳くんの魅力を生かせる場を用意してあげて欲しいなと事務所に対して思ったわけです。思いっきり余計なお世話なんだけど。