朱川 湊人『白い部屋で月の歌を』

白い部屋で月の歌を (角川ホラー文庫)

白い部屋で月の歌を (角川ホラー文庫)

第10回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。受賞作品ともう1作品が収載されてます。デビュー作ということになるんだろうけど、素直に上手いと思います、この人。視覚にうったえるというか、ビジュアル的だと思う。特別想像しなくても自然と雰囲気が浮かんでくる。そしてどことなくノスタルジック。まだ「都市伝説セピア」とこの本と2冊しか読んでませんが、とてもいい空気を作る人だなぁと思った。私はすごく好き。語り口が怖いわけでもないし、理解できない存在だとか、迫り来る恐怖だとか、そういうタイプじゃなくて、言葉が通じない怖さっていうか、例えば電車の中で奇声を発してる人に対する恐怖みたいなそういうタイプの怖さ、かな。間違ってもハリウッドでリメイクされたりしないよな。