ア−ヴィン・ウェルシュ『エクスタシー』

エクスタシー (角川文庫)

エクスタシー (角川文庫)

中編3本を収録。トレインスポッティングの原作者です。最初に収録されている「ロレイン、リヴィングストンへ行く」はちょっとタイプが違う作品で、夫の変態癖を知った人気ロマンス作家が入院先の看護婦と意気投合し復讐を企てるという話。ロマンス作家の新作として書かれる作中作が、獣姦モノなんですけどおもしろかった。国民的スターの死体愛好家も出てきたりして、まぁまぁ良かった。後の2作はトレインスポッティングの下敷きみたいな感じ。セックス・ドラッグ・テクノ+暴力+サッカー。こういうのはやっぱり上手いな。ドラッグ中毒がグダグダ生きてるだけの話なんだけど、テンポが良くて読みやすい。この人の作品を読むといつもイギリスに生まれたかったなーとか思ってしまったりして、ダメ人間。