『光る君へ』第29回「母として」

ああそうか。視聴者目線では道長の発案ではなく清明や詮子に言われてのことだとわかっているので道長を悪く描かなすぎだと思うけど、清少納言が言ったように伊周たちからみれば「道長は定子の兄たちを流罪にし、定子を帝から引き離して自分の娘を中宮にした。定子が心身ともに弱ってしまったのはそのせいだ。道長は恐ろしい」となるわけか。

ていうか「そもそもお前が院に矢を射ったのが悪い」と伊周が言ったのにはびっくりしたわ。お前そこちゃんと理解してんのかい!ってw。
詮子の死(体調の変化)が伊周の呪詛によるものなのかははっきりしないけど、遺言として伊周の復位を道長に指示したってことはつまり伊周の呪詛の「効果」であるわけで、この先さらに呪詛りまくる伊周が目に浮かぶわw。

ちょっと前にほぼほぼ絶縁宣言喰らったというのに心配して駆け寄ってくれた息子に「穢れを近づけてはならぬ」と自らに触れることを厳しく止める詮子様を筆頭に、まさに「母として」生きる女たちの回でしたが、最も印象に残るのは膝の上に乗ってきた定子の息子に微笑む彰子でした。
ちなみに倫子と明子のバトルは別枠です。

「なんの気なし」の発言だったんだろうけど、中宮様の「影の部分も知りたい」というまひろはやっぱり性格悪いよな。
何事もなく煌びやかで穏やかな生涯を生きたのならまだしも定子になにがあったのかを“知っている”わけで、その人の苦しみ・・・というかもうはっきり言っちゃえば「不幸」だよな、それを読みたい=ききょうに書いてほしいと願うのは、ききょうとまひろの書き物に対する考え方(スタンス)の違い、枕草子源氏物語の作風の違いの布石としての描写だとしてもやっぱりこの女無神経だわという印象になってしまうのはもはやどうしようもないな。
ていうか、こういうやりとりがあって、後に広まる源氏物語を読んだ清少納言紫式部の悪口を言いまくるのなら分かるんだけど、史実的には紫式部清少納言をこき下ろしているわけで、そこいらへんをどう描くのか楽しみではあるw。