『新宿野戦病院』

小池栄子演じる日系二世のアメリカ人で元軍医(アメリカの医師免許しか持っていない)ヨウコが聖まごころ病院の外科医になるという物語の導入であり、登場人物の説明を目的としての初回でしょうから2話からが本番だとは思うけど、わたしのなかでの期待度がものすごく高かったせいかあんまりおもしろくない・・・・・・?。
歌舞伎町を舞台にして「野戦病院」をタイトルにしてるわけだから元ヤクザとか不法滞在者だとか、そういう“患者”の話になるのは当然として、もっとカラっと笑えるコメディになるかと思ってたけどむしろジメっとしてるからなのかな・・・たぶん一度も笑わなかったと思う(わたしが)。

ハチャメチャな話の先に「命を助けたけど逮捕」「命を救ったけど強制送還」という『現実』があるならばいいけど、世界観説明を差し引いてもずっと『現実』なんだよね。
そういう意味では前クールで見ていた「季節のない街」とベースは似通ってるように思うけど、季節のない街と比べると虚構と現実のバランスが悪いのだろうか。

台詞で「雑」だと言わせてるし、ヨウコのオペだけでなく「医療ドラマ」としてはあえて雑に作ってるんだろうけど、そこは逆にビシっと決めたほうがよくないか?と思いつつ、ヨウコというキャラクターがこの初回説明だけで済むわけがない、というか、なんならこの経歴は「嘘」なのではないか?という気もしてるんで、このバランスの悪さも仕掛けのうちなのかもしれない。そうだったらいいな。

まあまだ初回だしキャラが落ち着いてやりとりにリズムが出来てくれば面白くなるだろうと、普通ならそう思うところだけど、でも勝手知ったるキャストだらけじゃん。このキャストでまだ探り探り状態だとは思えないわけで、となるとここから劇的にテンポがよくなることを期待はできないかなーと。

その点可能性があるとすればクドカン作品になじみがない馬場徹ですよ。中野太賀を筆頭にクドカン作品常連の人たちが“音はちゃんと聞こえるけどちょっとだけノイズが入る”程度のズレだとしたら、馬場さんはまだノイズのほうが大きい状態だと思うんで、公式によると『歌舞伎町の“顔面偏差値ランキング”の上位にもランクインするなど、医者と“もうひとつ”の顔を持ち合わせている』とある馬場さん演じる田島をうまく使ってくれることに期待します!。次回予告で早速田島になんかありそうだったし!。

夏だからってサザンはどうなんよ?と思ってた主題歌EDはとてもよい。特に次回予告への入り方はすき。
ドレスアップすると生瀬勝久はかっこいいなあ!。