『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』第6話

空ちゃんのために、空ちゃんと黒川のために、2人の“絆”を結ぶために「好きなものでいっぱいのランニングコース」を計画し、ニコニコしながらその行方を見守るユキコと青野を筆頭に、花男も草介も、それから紺野さんも、どこをみてもいい子しかいないドラマをこんなにも暖かい気持ちで見ることができることに戸惑いを覚えつつもいい意味で「ぬるま湯」の話だなーと思っていたら(空ちゃんの「目が見える人なんて大っ嫌い」発言にハチ子がキレるんじゃないかとドキドキしたけど)、空ちゃんの元カレがクズでハッと我に返りました。

そうよね、世の中いい子ばかりじゃないわよね。クズもいる。だからわたしも生きていられる。

とか思ってたら青野がいいとこもっていったわ。男見せたわ青野。
とか思ったら「機は熟した」って青野やっぱこいつ変態すぎてやべえww。
これまでなにかを見たいと思ったことはなかったけど(ってのも空ちゃんじゃないけど凄いな。そんなことが言える青野(の人生)マジで凄い)空ちゃんが走ってゴールする姿を「初めて『見たい』と思った」には感動したのに一言でブチ壊す青野いいわー好きだわーw。


空ちゃんの元カレがクズとは言ったものの、つきあってたときの言動はほんとうに「空ちゃんのためと思ってのこと」だったんだろうし、ああいう時に「ありがとう」ではなく「すみません」と言うのは性格的なものもあると思うんだよね。もちろんこのことだけが理由じゃないだろうし、元カレの自己満足な「空ちゃんのため」に「してやってる」が積もり積もってのことだろうと想像したうえで、だからそれは空ちゃんが別れたい理由としていった「価値観の違い」ってことなんだろうと。
そこから先は「元カノ」と「弱視のランナー」にどちらに対しても嫌がらせを越えた傷害行為だし、その動機が「弱視のくせに尽くしてやってた俺を振った」という自尊心だったことに加えトドメの「親に知られたくない」という保身で問答無用でクズだけど、交際を解消したことそれ自体はその価値観の違いについて向き合って話そうとしなかったことも含めて「お互い様」だよね。
そしてその「価値観」を一方的に黒川に押し付けて、黒川の「価値観」を聞く耳を持たずに一方的に否定したことを最後まで謝ることはせずに「ユキコの好きになった人が黒豹でよかった」という表現に留めたことで(ここにもごめんよりもありがとうを選びたい空ちゃんの価値観が現れてるんだね)、空ちゃんを「可哀想」で「正しい」と描き切らないところがよかった。
空ちゃんが面倒臭い女であることは確かで、そしてそれは障がい者だからではなくたぶん空ちゃんの性格なのだろう。健常者でも障がい者でもそれは変わらない。その切り口がよかったよ。


ユキコと同じく運動が苦手なくせにあんなに汗だくで「いえ、今来たところです!」と言っちゃうイズミの恋を成就させてやりたいとは思うのだけど、森生から口をつけたペットボトルを返された獅子王の顔を見ちゃうとね・・・・・・。