『dele』第6話

さすがに今回はdeleじゃないわ。
ブスでごめんなさいと謝り続けた自殺未遂の子以外クズばっかりで、純子ちゃんですらそうで、悪意に満ちた汚すぎる世界に絶望した子供を言葉巧みに操る真正のクズを地獄へ突き落とすという話自体は嫌いじゃないけど、いくら複数の脚本家と演出家がやりたいことをやってる(そういう企画だ)とはいえこれはさすがに「枠」を超えてるってかそもそも違う土俵で相撲とっちゃってるじゃん。
自殺した娘のパソコンのロックを外し中にある日記のデータを見せてくれという依頼から始まってるところからおかしくて、それでも圭は「娘が何かを伝えたいと思って死を選んだならばそれに応えてやるのが親として娘に与えることができる最後の愛情だから、日記のなかに辛い事実があったとしても受け止める覚悟はできている」という母親の想いに心を打たれてdeleの本来の仕事ではない業務を請け負ったんだろうに(「残された者の気持ちがあんたならわかるんじゃないの?それが自殺ならなおさら」という姉の言葉からして、それだけでなく圭自身に関わる理由もあるのでしょうが)、子供には純真であることを望みながらその母親が実は娘の担任と浮気してました(証拠写真あり)だなんて、圭がお馬鹿さんすぎるだろうよ。
だからこそ圭は純子ちゃんを直接死に導いたクズ野郎の元に自ら出張り地獄を見せてやると、一生それは続くと怒りを露わにしたんだろうし、過剰なまでのその怒りは自分に対してのものでもあったのだろうと、それはわたしが思う圭のイメージから外れてはいないけど、そしてそんな状態だというのに?そんな状態だからこそ?祐太郎を「俺の相棒」と呼ぶ圭にはニヤニヤするほかなかったけどね、今回はdeleじゃなかった。
でもそもそも今回はdeleの仕事じゃないんだよね。圭も祐太郎も仕事のつもりじゃなかったんだと思う。だから圭も祐太郎もそれぞれ「自分のやりたいこと、やるべきこと」をした。だからこれまでとは違う圭であり祐太郎であったと、そういう一面もあるのだと。というのがわたしなりの落としどころ。