大沢の首に刃物をあて「バーーーーーーーカッ!」ってのは現代調が過ぎてやや真顔になってしまいましたが、そのあと、直虎の夢の中での次々と死んでいく仲間たちの姿を見ながら自身も追い詰められ、それでも必死でカジを守ろうとする頭はいい顔してたわー。多分、頭は「戦」であり「戦を避ける」ことの本当の意味、というか実感としてそれを理解できてはいなかったんじゃないかな。気賀が戦場となり仲間が捕えられ、そして戦いの中で死んでいくのを目の当たりにしてようやく「あの人」=政次がなんのために奔走していたのか、自分の首一つと引き換えに為そうとしていたことは守ろうとしていたものはなんだったのか、そのことをようやく理解したのだと思う。所詮盗賊(あがりの何でも屋?)でしかないんだよね。どれほど目端が利こうともいざ戦となったら限界はあるし、なにより情を捨てられない。井伊を見捨てた家康に比べるまでもなく甘いし弱い。でもそこがいい。そこが頭の魅力だし、こういう柳楽くんには問答無用で惹きつけられる。華というとちょっと違う気がするんだけど、独特の吸引力があるんだよなぁ。
でも頭を背後から貫いたのが直虎で、それは直虎の夢だったと判明した瞬間また真顔になったけど。
おそらく直虎の見た夢は予知夢じゃないけど虫の知らせ的な、そんな意図なのでしょうが、政次を殺した苦しみから現実逃避してたはずなのに夢に出てくるのが頭ってところがちょっとなぁ・・・・・・って、なあ?。
政次に自らトドメを刺すってのは考えに考え抜いた末の決断であり、そのためにしっかり覚悟して、そんでもってのあのやりとりだと思ってたんで、政次の死を受け入れられず現実逃避する直虎にはガッカリしつつもでもまぁ尼だし女だし、覚悟したけどそれでもやっぱり政次のいない現実は耐え切れず、直虎にとってそれだけ政次の存在が大きかったということなのだろうと見てたってのに、そこで頭が出てくるかよと、ああ、この女ってこういう女だったよね・・・と政次の最期で頂点まで達してたなにかが一気に引いた感じ。
って、予告のアレなによ?。直虎の夢か頭の夢か、はたまた気付け薬を口移しか、なんにせよなにしてくれちゃってんだよ感が否めない。
政次の辞世の句を読みながら政次と直虎について語る和尚と傑山さんと昊天さんは切な哀しかったなぁ(こんなときでもガチムチの二の腕を強調する傑山さんのそれはそれ)。この三人はずっとずーーーーーーーーっとおとわと鶴と亀を見守ってきたんだよなーって。そら和尚も八つ当たりするわなと。された酒井さんは気の毒だけどさ。