『嘘の戦争』

市村正親を「敵」として引っ張りながら、真の敵、つまり黒幕は大杉漣と予想(笑)。
サナギさんの父親が殺されたタイミングで市村正親の会社が急成長したってな話だけど、確かにそこが繋がってはいるんだろうけど一人の医者が死んだぐらいで(それが直接の理由で)会社が大きくなることはないだろうわけで、会社が大きくなったことにはまた別の要因、言うなれば “権力”があった、ということだろう。それが個人によるものなのか組織によるものなのかはわかりませんが、このドラマの行く先として『もう一人の犯人』が味方だと思ってた大杉漣だったってなクライマックスにするのではないかなと(さらにその先にいる“権力(者)”との戦いはこれからだ!的な終わりにするのかなと)。
まだ始まったばかりなのでラストを予想するのは早いとしてもラスボス=大杉漣はおそらく視聴者の大多数がそう予想するであろうわけで、そのうえでそこまでをどう盛り上げていけるか、はたまたその先入観を裏切る展開にしてくるか、そこを楽しみたい・・・ところではあるんだけど、クサナギさんがやろうとしてるのが「復讐」なのか「詐欺」なのか、そこがぼんやりしてることが気になる。
銭の戦争は悪事を働いていたわけではないという意味での“普通の人間”が何もかも奪われドン底まで落ちて奪われたものを奪い返すべく復讐の鬼と化す話だったけど、これは詐欺師が偶然親見つけた親兄弟の仇を“カモ”にするってな始まりで、仲間たちも「詐欺」に加担してるつもりなわけだよね?。だから仲間たちの目的は「金」(それ目当てで協力してる)でしょうがクサナギさん演じる主人公は何をするつもりなのか、金を根こそぎ奪うことが「地獄を見せる」ことだとは思えないけどじゃあ何をもって「復讐」とするつもりなのか、それを劇中でハッキリさせないことが気になります。
主人公の視点としてまだ家族の仇の顔がすべて見えているわけではないので主人公自身も誰に対し何をすれば地獄を見せられるのかそのビジョンが明確になってはいないということではあるでしょうが、2時間もあったんだから方向性ぐらいは示してほしかったかなと。
そもそも主人公が「詐欺師」を生業にしてる理由もわからない。家族を殺された過去を持つ男が今は詐欺師やってるとして、いつか家族の仇に復讐するために詐欺師になった(そんな潜入捜査アイドルの話をつい最近まで見てたなー)のと、家族が殺された過去に囚われつつ(それを悪夢として見続けつつ)も生きるために詐欺師やってたら偶然家族を殺した男を見かけたので復讐することにしましたってのじゃ受ける印象全然違うじゃん?。たぶん水原希子が相棒やってる理由が描かれる過去回があるだろうからその時なんで千葉陽一が一之瀬浩一と名乗る詐欺師になったのか明らかになるだろうと思うのだけど、それが復讐のためなのかそうでないのかってのは主人公が抱く復讐心の濃度に直結することなので、そこはできるだけ早く明らかにしてもらいたい。
早いと言えば長男・ヤスケンがクサナギさんに速攻落とされてて笑ったわーw。展開がどうあれヤスケン(目線)だけでしばらく楽しめそうw。