- 作者: 辻村深月
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/05/22
- メディア: 単行本
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大学のオーケストラサークルで出会った二人の女。共に芸術方面に長けていて話はあうものの、片や元タカラジェンヌを母に持ち誰もが認める超美人、片やニキビ跡を気にする自意識過剰のブス。そんな二人が共に過ごした時間を前者は「恋」後者は「友情」と題し描いているのですが、『女の敵は女』ってまさにこの一言ですわ。敵対関係のみならず一方的に敵視するのも含めて。そして恋に溺れ嫉妬に狂う蘭花の物語よりも、それが自分の価値だと思い込み“美しい女の親友”の座に執着する留利絵の物語のほうが断然イイ。辻村さん(作品)のこの自意識過剰というか自己顕示欲過剰というか、そういうところやっぱ好き。